20190722 Crypto Kitchen
https://gyazo.com/7a452c2d97ca3f4276b5d20de6649a93
第4回
今回扱うのはfacebookのLibra
6月18日に発表された。
世界中で話題。パンドラの箱を開けた感がある。
色々な問題が見え隠れするので、ブロックチェーンのみでなく政治経済の話題を取り込みながら進めていきます。
テックな話題は全然分からないので都度指摘、議論していただけますと幸いです。
全体をサクッと見た感想。良い資料だなぁ〜。
ご意見番たちのブロックチェーンとしての評価は低い。
前回ちょっと話したQuorumもやろうと思ったけど、Libraでいっぱいいっぱいなので次回以降に。あと触れていないw
データの話もしたかったけど、トークンの話がメインになった。
本日の内容
Libra概要
起こっていること・チラ裏話
各自testnet・MOVEを触る
Libra
https://gyazo.com/c059df0e6afda37db38b9d36eee8a0f3
概要1
ウェブページ
言語 中国語、英語、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語、インドネシア語、ロシア語(多分)
まさかの9か国語対応。
ミッション ファイナンシャルインクルージョン(金融包摂)
あらゆる人々が金融サービスを享受される状況のことを指す。
アンバンクド、国際送金の遅さ、手数料の高さ、現金の利用率の高さを指摘。それらを解決することにより、世界がよりよくなる。
金融包摂参考資料
わたしたちは何を/いかに「ファイナンシャル・インクルージョン」するのか?
メットライフ ファイナンシャル・インクルージョン
概要2
ホワイトペーパー
開発はfacebookの子会社のCalibraが行う。
まずはコンソーシアムチェーン。5年後くらいにパブリックに。
スイスの非営利団体Libraが運営。
バリデータが協会メンバー。メンバーになるにはLibra投資トークンを購入する。
この投資トークンには配当が付いている!!!!
メンバーはNPO、NGO以外は1000万ドル以上の投資(Libra投資トークン、1000万ドル/1議決権、議決権の保有は上限あり)
概要3 メンバー詳細
創立者になる方法
すでに加入 MasterCard、Paypal、Visa、Stripe、eBay、Uber、Lyft、Vodafoneなど
バリデータになるための基準
市場価値10億ドル以上、顧客残高5億ドル(?)、顧客が2000万人を超える。
業界のトップ100企業に入っていること!
日本企業は1000万ドル基準は簡単に行けそうだけど、ここが難しそう。
ソーシャルインパクトパートナー、学術機関の参加もあるけど、ハードルは高い。
バリデータのスペックも記載されており、クラウドだとamazonの場合、m5.24xlargeインスタ ンスタイプとある。
サイトを見ると運用コストは1時間4.6ドル(月30万円くらい)
概要4 一般流通コイン
投資コインとは別にユーザーが使う、コインがある。
その部分がLibraコイン。複数の通貨に結びついたstableコイン。
ユーザーがstableコインを購入し、その代金がリザーブにまわされる。
コインを購入した代金は全額担保。運用に回される。
Libraリザーブ
図1 Libraコインのモデル
https://gyazo.com/669fcb66d2e8d8121f17b4cf1e5512e4
概要5 一般流通コイン2
運用された利益は???
Libra協会の運営資金、バリデータへの報酬などに使われる。
トークンは複数通貨にペッグするため、ローカル通貨で安定が保証されるわけではない。
モデル IMF SDR
通貨構成比率 ドル 41.7% ユーロ 30.9% 人民元 10.9% 日本円 8.33% 英ポンド 8.09%
おお!!!!
概要6 ブロックチェーン仕様
ホワイトペーパー Libraブロックチェーン
プログラミング言語「Move」をデザインし、使用する
これまでのブロックチェーンの事件を考えてデザインされている
ビザンチン・フォールト・トレランス(BFT)合意アプローチを使用する
広く採用されているブロックチェーンデータ構造を採用する
マークルツリーのことを書いる。
概要7 トランザクション(Transactions)とステート(State)
ここからドキュメントに --- ドキュメントは英語
Key Concept
Stateを変える
https://gyazo.com/78bc220bfb550cfdc2e1f6fbf984c1f1
トランザクションが含むもの
Gas Priceがある。
バリデータの収入とかになりそうだけど、書いていない。
プログラム MOVE言語によるもの
Ledger State / global state of blockchain
最新の分散データベースを見て、ヴァリデータはトランザクションを執行する
Versioned Database
バージョン番号の振られたデータベースがある。
トランザクションの執行は最新のバージョンを参照。過去のを見ることもある。
Account
MOVEモジュールとMOVEリソースを持つ。
コードとデータを持つことを指し示す。
概要8 トランザクションの流れ
矢印は正確なデータの流れとは違うからな!と断り書きが
https://gyazo.com/0e10777243944398ac2a07f94216046f
クライアントがバリデータにトランザクションを投げてから、ブロックチェーンに取り込まれアカウントに反映されるまでの流れが書かれている。
もっと詳しく知りたい人向け
それをもっとブレイクダウンしたもの
コンポーネントのつながりがわかって意外に面白い。
例えば
https://gyazo.com/a61e565134c214e9cbb1753d891af394
AC4みたいなことってあるのと思ったら・・・とか
概要9 テクニカルペーパーズ
ここからブロックチェーン、MOVE言語、リブラBFTのペーパーが!!!
関心があるリブラBFTのものをちょっとだけ見た
hotstaff protocolって書いてる
Ontologyというブロックチェーンのプロジェクトが解説記事を書いている
記事によるとVMware リサーチが2018年3月に提案し、2019年のPODCで発表したもの
Symposium on Principles of Distributed Computing
これを改良したものを使っている。
バリデータからリーダーを選んで、そのリーダーが作ったブロックを残りのバリデータに投げる。マジョリティーの承認をを得ると、バリデータにブロックを投げ終了。承認されない場合や、時間オーバーの場合は次のリーダーに権利が移る。
Libra BTFを翻訳している人が!! Life for earth
概要10 githubちら見
言語は Rust !!!!
contributer見てるとfacebookのひとが・・・
いろいろと見ていくとちゃんと解説がされてて良いなぁ。
ブロックチェーンはそのへんなにもないところ多かったりするしなぁ。
Testnetを触る
My first transaction
基本的にコピペですが、めちゃ時間がかかるので、これをやりながら、チラ裏な話をします。
transferができない
ERROR Failed to perform transaction: Transaction failed with vm status: Validation(UnknownScript) マスコミの反応など
想像以上に大きかった!
これまでのブロックチェーン系のニュースはすげぇ!!!といいながらなんかの広告ページだったりした。しかし、
Financial TImes
Financial Times Alphavile
Libra myth busting
1. A blockchain is what what will Libra to / blockchainじゃない、じゃなくてもできる
2. Libra is decentralised / 非中央集権じゃない
3. Libra can magically reduce cross-border payment fee / クロスボーダーな決済のコストは政治的、規制的な問題
4. Libra is about helping the unbanked / アンバンクな人びとがどうやってLibraを買うのか?
5. Libra legitimises Bitcoin / Stableコインといえばザッカーバーグの長年のライバルウィンクルボス兄弟もやっているなぁ。まぁブロックチェーンでもないし、暗号通貨でもないし、他の糞コインと一緒のPRでしょうw
Wall Street Journal
facebookなだけあって、超一流紙から取り上げられる。
しかもほぼ批判的な内容。
FTはブロックチェーンでもないし、アンバンクドな人はリブラ買えないしとか
WSJは健全な想定においても、設立者には利益をもたらすが、ユーザーにはアピールする点がないとか。
米国の下院では発表当日の6月18日に金融サービス委員会のウオーターズ委員長が開発中止を求めた。
米議会が開発の一時中断を要請。個人情報係止を懸念
トランプ大統領も発言。いつも通りツイッターでw
Facebookが直接答えるLibraの税金と詐欺対策の仕組み(techcrunch)
「規制されていない暗号資産は、麻薬取引やその他の違法行為など、非合法な活動を助長する可能性がある。したがって、FacebookのLibraという『仮想通貨』が、地位や信頼を築くとも考えにくい。もしFacebookや他の企業が銀行になりたいのであれば、銀行の設立許可を取得して、国内外の他の銀行と同じように、すべての銀行規制の対象とならなければならない」
米国議会では7月16日に公聴会が開かれました。
集中砲火を浴びたリブラ、6時間の議論で見えてきた課題(日経ビジネス)
パーソナルデータの問題
銀行サービスか決済サービスか?
ドルの代わりか?
誰がリブラを規制するのか?
リブラ協会は本当にオープンか?
SNSでの圧倒的優先地位
why (Alomost) EveryBody hates facebook's cryptocurrency libra
色々読んでいるとfacebookが嫌われているというのが根本的な問題っぽい。
野村総研 木内さん(元日銀審議委員)
新通貨って言い切る。忖度しない木内さんの本領発揮
現役の人も話し始める
ST.LOUIS連銀 ブラッド総裁
Public and Private Currency Competition
G7(ロシアが外れて) リブラ的な問題の検討のための作業部会を作った
facebookリブラが金融安定に及ぼすリスクには最高の基準が必要G7作業部会(coindeskjapan)
G7英語は後回し?
信頼されない根本的な問題 個人データの不正利用
Cambrdge Analyticaの不正利用
選挙コンサルティング会社
アメリカの大統領選挙に影響を与えた
去年の5月の廃業
参考記事 フェイスブックのデータ不正共有疑惑「8700万人に影響」
この会社にスティーブ・バノンが深く関わっていたことが明らかになっている
スティーブ・バノンはトランプ政権発足当時の2番手
Cambridge Analyticaがどうやって選挙に影響を与えたかはNHKのドキュメンタリー「個人情報が世界を変える」で明らかにされていた
公聴会の日にfacebookは個人データ流出で50億ドルの罰金
フェイスブック個人データ流出で、空前の罰金50億ドルは高いか安いか
大統領選がアメリカでは始まっているので政治に利用されまくっている感
トランプ王国を危機から救った巨額ロシア・マネーの実態
KYCのはなしと課税の話
先ほども利用したテッククランチの記事
「私たちは身元確認のプロセスを収益化することを推奨したいと考えているからです。そのためには、政府が発行した認証情報を利用する場合も多いのですが、身元確認や認証のために新たなタイプの情報を使うことも想定しています。このプロセスが、いわゆる最後の1マイルの問題を解決することを願っています。」
「一定の金額を超える送金の場合には、送り手と受け手の両方が誰なのかを明らかにしなければならないというものです。送金者が保管ウォレットを利用している場合には、当然明らかになるわけです。規制は徐々に厳しくなりつつありますが、規制の内容が固まれば、もちろんそれに確実に準拠するつもりです」
税金に関するお話
TechCrunchの分析:こうして私たちは、今回のインタビューから確かな答えを得ることができた。Facebook、Calibra、Libra Associationが考える税金に対する適切なアプローチとは、まずLibraの取引には国の伝統的な売上税が適用されること、そしてウォレットに保管しているLibraにも、Libraのステーブルコインとしての米ドルに対する価値に応じて課税されなければならない、というものだ。ちなみにLibraステーブルコインの価格は、複数の国際通貨のバスケットに連動する。
複数通貨で取引された場合どうするよ?
普通に円換算して消費税をかける
外貨建て取引の課税標準:国税庁
どうしてここまで動揺するのか?
政府負債の増加
中国はないっぽくなっているが、GDPの250%くらいの負債があるとみられる
https://gyazo.com/b3452c66f380a83019e7f1c355bad34f
中央銀行のバランスシートの拡大
https://gyazo.com/8a98f7f55f46ad3df4301e292335fd6e
金融政策・・お金をジャブジャブにしたら世の中に流通するだろう
全然効果なし
銀行は信用想像に役に立たんしノーという感じもある
政府の借金を中銀がファイナンスする形になっている
資産としてどうよ
今考えているのは一部だが、いろいろと起こると考える人は今より増えるだろう
News
ビザンチンフォルトトレランス 参考資料
ブロックチェーン基礎理解 ビザンチンフォルトトレランス性