オオバアサガラ
学名:Pterostyrax hispida
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特徴:エゴノキ科の落葉広葉樹。名の通り葉は比較的大きく、やわらかい。林道沿いやギャップなどの明るい場所に多く見られ、成長が早く、発生から3~5年で実を付け始める典型的な陽樹。南アルプス(中川根)ブランチでは林冠(15m)まで到達する大きな個体を見かけるが、そのほとんどは枯れ枝が多く幹や地際から数多くの萌芽を出す、老木の様相を呈している。個体としての寿命は短いのだろう。夏に白い小さな花をたくさんつける。落下した花が林道に積もり、夏なのに雪が積もっているように見えることも。
シカの多くなった南アルプスブランチでは、ほとんどの樹木の実生は大きくなる前に食べられてしまう。ところが、オオバアサガラが毒をもつためか不味いためか、シカは嫌いなようで、オオバアサガラとアセビばかりが林床で更新を成功させている。そのためかどうかはわからないが、演習林におけるオオバアサガラの人気は低く、最近ちょっとかわいそうな木でもある。
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葉裏(標本)
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果実
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樹皮(若木)
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樹皮(成熟木)
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林道沿いに更新した若木群落