ヤシャブシ
学名:Alnus firma
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特徴:ハンノキ属の落葉高木。平行な葉脈と鋸歯の様子はシデ(クマシデ属)とよく似るが、ヤシャブシの葉の最も広い部位は基部に近い所で、細長い三角形のようになる点で見分ける。シデの仲間の葉はどちらかというと卵形で、最も広い部分は中央あたり。また、近縁のオオバヤシャブシ (Alnus sieboldiana) との判別は、さらに困難。側脈はヤシャブシが13~17対、オオバヤシャブシが12〜16対と書かれており、全く見分けに使えない。もし花や果穂があれば、そのつき方で判別は可能だが。記事の個体(写真は天竜ブランチで撮影、標本は南アルプスブランチで採取)は、葉柄や若い枝、葉裏にしっかりと毛があり、ヤシャブシでいいのだろう。むしろ、中部地方に多いという毛深い変種、ミヤマヤシャブシ (Alnus firma f. hirtella) とすべきなのかもしれない。
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葉
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標本