新しい音楽を作っている「ふり」をしているだけ
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Q.
あなたの音楽はとても独創的です。それは、例えばNothingやSubmotileなどのへヴィー・シューゲイザーとも全く違うものです。特にルーツといえる、思い入れのあるアーティストについてお答えください。
A.
僕の音楽は全くクリエイティヴじゃないよ。僕が特に好きなバンドの要素を組み合わせて、新しい音楽を作っている「ふり」をしているだけ。
例えば、1stアルバムを作っていたとき、僕はTierpark、toe、Monocismのような、いくつかのマスロック、シューゲイザー、ポストロックを組み合わせたらどうなるだろう?と考えていた。
『To See the Next Part of the Dream』は、既に答えた色々なシューゲイザー/エモのバンドや、多くのワンマン・プロジェクト(初期のCar Seat Headrest、Weatherday、Heccraなど)からインスピレーションを受けている。その中でも、Weatherdayは僕にとって最も大きなルーツだと思うよ。
Q.
録音環境や機材について伺いたいです。『Let’s Walk on the Path of a Blue Cat』と『To See the Next Part of the Dream』はどのような環境で録音されたのでしょうか。また、サウンドメイクの上でこだわっている機材やセッティングについてお聞かせください。
A.
この質問に対する答えは世界中の多くの人々を失望させることになると思う。でも正直に言うよ…。このアルバムに収録されている楽器は、ほとんど全てVST(=Virtual Studio Technology、DAWで使用されるプラグインの一種)なんだ。
初めてバンドで音楽を作ったとき、僕はヴォーカルのないインストゥルメンタルのポストロックを制作したんだ。それまでは「ドラムとベースだけプログラムされたVSTを使って、他の楽器は自分で演奏する」と考えていた。
でもギターをヴァーチャル・インストゥルメントとして使ってみたら、僕が考えていたより良くて、それ以来ずっとPCで作業してる。でも高校三年生になると、趣味的にギターを習える時期は過ぎてしまった。
言い訳にしか聞こえないけどね…。それでも、予備知識を持たずに僕の曲を聴いて、全てVSTで作っていると気付かれないようにするのが僕の目標だったんだ。僕の音楽に騙されたと思った人には謝りたいと思ってるよ。
レコーディングで一番苦労したのはヴォーカル。家に良いレコーダーがなかったから、昔使っていたGalaxy 5のスマートフォンで断片を録音して、それをPCのDAWに貼り付けた。だからあまり良くないんだよね。