閉じたクラス
閉じた語類とも言う。
単語などの分類グループで、比較的個数が少なく、新たに作ることが難しいグループを指す。開いたクラスの反対。
閉じたクラスの典型的なものは、文法機能を担い単独では意味を持たない助詞・接置詞・助動詞・冠詞などの品詞(付属語)、活用や格変化などを示す接辞などである。
日本語.icon 日本語
たとえば動詞は開いたクラス、助動詞は閉じたクラスである。
たとえば「置く」は動詞である。一方、「(して)おく」は単独では意味をなさず、前に置かれる動詞に事前準備目的との意味合いを加える助動詞である。
Esperanto.icon エスペラント
品詞語尾を持つのはすべて開いたクラスである。
品詞語尾を持つのは名詞、形容詞、動詞、副詞である。
開いたクラスは概念の増加に伴い、いくらでも数が増えるため、初見の単語に出くわす確率が高い。そこで品詞語尾を付けることで文構造理解の手がかりを与えている。
品詞語尾のないのは閉じたクラスである。
おおよそ言語構造を支える必知の語彙であるため識別語尾がない。
閉じたクラスの品詞には、冠詞、等位接続詞、数詞、代名詞、前置詞、従属接続詞、無語尾副詞がある。
無語尾副詞とは基礎の副詞や時間副詞、また副助詞や接続副詞のような特殊な使われ方をする副詞を集めたグループである。
間投詞とオノマトペは語尾がないが、増やすことができないとは言えない(ただし積極的に増やす習慣はない)ので分類は微妙。
エスペラントの閉じた類はもっぱら文法機能を担うと考えられることから機能語 partikulo と呼ぶ。Partikulo(英語.icon particle)とはもともと無変化詞という意味であるが、近代的な理解では文法的機能を示す語の意味でプログラム言語の説明にも用いられる。
また一般に短いことから小詞 vortetoj とも呼ばれる。