カリスマ性がある人の話し方の傾向
カリスマ性がある人は、聞き手のよく知っている話題を出す
2017年ハーバード大学の実験:
被験者に動画を見せて、その内容を他の人に話してもらう。聞き手は話し手を評価する。
結果:聞き手は、その動画を見たことがあった場合に「話し手には人として魅力がある」とより多く判断した。
聞き手は「知らない話をされるのは退屈だ」と思うものだが、
たいていの話し手には「相手が知らない話を話さないと話は盛り上がらない」と考えるバイアスがある。相手が知らない話をするとスベるおそれが高い。
例外:説明力が十分にある場合には乗り越えられる。
自分の説明力が十分でない場合には、相手の知っている話題を出していこう。
では、自分を紹介するとき、魅力的だと思ってもらうにはどうすればいいのか?
カリスマ性がある人は、神秘性がある
「努力家」であるとアピールするより、「神秘の力」があると思われたほうがよい。
2013年、カリフォルニア大学の実験:
被験者を2グループに分け、スティーブ・ジョブズの伝記を読ませる。ただし、会社に残ってテストを繰り返すなどのエピソードを集めた「努力強調バージョン」を読むグループと、天性の洞察力があって、数十年先を見通すようなビジョンを持っていたというエピソードを集めた「神秘性強調バージョン」を読むグループに分けてある。
被験者にスティーブ・ジョブズのカリスマ性を評価してもらったところ、神秘性を強調したバージョンを読んだグループのほうが、32%高くカリスマ性が評価された。
人は努力が美しいということを知っているが、頑張れば自分だってできると考える。
「この人は自分の努力では実現できない世界に生きている」と思ったときに、すばらしい人間だと感じる。
カリスマ性が高いと評価される人は、機嫌が良さそう
2008年、MITの研究:
ふだんの振る舞いと、発表などの舞台に立った場合の成果とを比較する実験。
2. まず、カクテルパーティーに参加させた。
3. そしてビジネスプランのコンテストに参加してもらう。各自がどれくらい説得力が高いか、高感度が高いかをコンテストの出席者に評価してもらう。
結果:「オネストシグナル(要するに、ごきげんそうな身体の動き)」が多ければ多いほど、高い評価を受けた。 自分が幸せそうな態度だと、周囲もごきげんになるので、評価が高くなる。
しんどいときはどうすればいい?
ごきげんな気分である必要はない。ごきげんそうなオープンな動きだけが重要。しんどいときも体を動かすのは大事。
ただし、よく自己啓発の本で「辛いときは楽しいことをイメージして無理に笑いましょう」などと書いてあるが、これはやめましょう。そうやって辛さから目をそらすと逆に鬱になることがわかっています。