UXを可視化する3つの手法
目指すUXを可視化して共有する
UXとUXを生み出すプロセスは目に見えず、主観的なものなので、設計/検証が困難
可視化すると
- 今までなかった視点や気付きが得られる
- チーム全体で共有することができる
手法として代表的な3つ
- ペルソナ
- カスタマージャーニーマップ
- ユーザーシナリオ
ペルソナがユーザー視点を明確にする
ペルソナ → サイト/製品などを利用するユーザーの人物像を具体的に書き表したもの
利用シーン/使い方/その時の気持ちなどをイメージすることができる
ペルソナ設定のメリット
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナとターゲットの違い
ターゲット
人物像
ぼんやり
表現内容
勤務先の売上規模、所属している組織での役割などの社会的スペック
元になる情報
過去の経験からの想像
主なデータ収集方法
営業担当/経営層へのヒアリング、過去の営業情報からの分類
ペルソナ
人物像
具体的
表現内容
価値観、パーソナリティ、ライフスタイルなど個人に帰属する情報
元になる情報
実際の調査をもとにした数値/ストーリー
主なデータ収集方法
ユーザーインタビュー/ユーザー観察/アクセス解析/CRMデータ
ユーザーの共感ポイントが明確になる
ペルソナがいれば、「何を伝えれば共感してもらえるか」がわかるようになる
ユーザー視点で意思決定できるようになる
そのサイト、サービスは本当に必要なのか
それはペルソナの生活パターン/趣味/価値観/ものの考え方を考えれば見えてくる
自分たちにとってどうかではなく、ユーザーにとってどうなのかというユーザー視点で考えられるようになる
関係者間で共通の認識を持ちやすくなる
チーム全員の中で1人の共通したモデルユーザーが存在することになる
何か迷った際にもそのモデルユーザーを思い浮かべることで共通の理解をもつ持つことができる
ペルソナの作り方
1. 設定項目を考える
サイト利用、商品購入などの意思決定に影響を与えそうな項目を設定するのがよい
例
名前、年齢、性別、住居地
仕事(仕事内容、役職)
生活パターン(起床時間、通勤時間、勤務時間、就寝時間、外食派/自炊派)
最終学歴
価値観、ものの考え方
今課題と感じていること、チャレンジしたいこと
恋人/配偶者の有無、家族構成
人間関係
収入、貯蓄性向
趣味、興味の対象
インターネット利用状況、利用時間、所持しているデバイス
2. ターゲットに関する情報を集める
想定しているターゲットに近いイメージの人に関する情報/データを集める
ユーザーインタビューやアンケート
アクセス解析などのデータ収集
公開されている調査データ収集
3. データを分類する
集めたデータから分析をはじめる
属性ごとに分け、どのように思考しているか、共通項目があるものをグルーピングしていく
グルーピングすることで、ターゲット層の生活スタイル/欲求の傾向が見えてくる
4. ペルソナ化する
グルーピングすると、ターゲットユーザーがなんとなく見えてくる
そこに細かい属性情報や生活スタイルを情報として加えていくことで、具体的な具体的な一人のユーザーとしてペルソナが設定される
ペルソナの名前、イメージに近い写真やイラストを検討することで、よりリアルなユーザーとして認識できるようになる
ペルソナ設定をして時間が経過すればユーザー/市場動向も変わり、サービスが変化すれば対象とするターゲットも変わってくる
定期的にペルソナが実態に沿っているかチェックし、見直しを行う
カスタマージャーニーマップの必要性
customer journey map
カスタマージャーニー
製品/サービス/サイトなどの「ユーザーの体験全体」を指す指す言葉
カスタマージャーニーマップ
目指すUXを可視化して共有できるサービス全体のデザインを考えるツール
可視化できること
- ユーザーはこの目的に対し、どう行動するか?
- ユーザーは、このときどんなことを思っているか?
- ユーザーとチャネル(媒体)のタッチポイント(媒体上にある具体的なコンテンツ)やシチュエーション
- ユーザーが抱えるさまざまな課題
- 解決できる部分や、その解決策
カスタマージャーニーマップを利用するシーンが増えて来た理由
消費者と企業の直接的な接点が増えたこと
消費者がどのように行動して購入に至るかを正確に把握する必要が出てきた
作成時に意識するポイント
ペルソナの行動を仮設としてとして組み立てる
ペルソナとして設定した人物が、商品/サービスを購入するまでにどのような行動をとるのか、「時系列に沿って設計する」
ユーザーの思考/感情といった心理状態を時系列で整理することで、サイトの問題点や課題を明確にしつつ、検討する
ユーザーと商品との接点
はじめて商品が認知された場所 → チャネル
チャネルに複数の接触方法がある場合、実際に接触した方法 → タッチポイント
ユーザーシナリオでUXを最適化する
user scenario
ユーザーシナリオ
ペルソナが実行に移すストーリー
未来のユーザーがサイト上で行動する際に何を探し求めているかについて理解を深めさせてくれる
カスタマージャーニーマップによって立てられた仮設を実際のサイト制作に用いる
その結果を検証して、仮設の妥当性を評価する
仮設の検証/結果として出てきあ課題をユーザーシナリオにFBし、実際の顧客の行動により即した内容となることで、UXを最適化する
- webサイト、サービスのユーザーに対する目標
- ペルソナのニーズ/行動
- ペルソナの環境(利用シーン)
- その行動をとるときのペルソナの心理状態
- 利用に影響を与えている外的要因
※webサイトやサービスの目標を達成するにあたって、ユーザーは「どのようなステップを踏んだら目的を達成するか?」という理想的なストーリーを考え、明確にする