水に流して カルヴィーノ文学・社会評論集
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書誌情報
発表年 : 1980年
原題 : Una pietra sopra
内容
晩年に編まれた自選評論集。講演録、文明批評、文学論、作家論、追悼記事など、さまざまな形の言論活動を通じて、カルヴィーノの変遷を追うことができる。
最初は抄訳の予定だったが、遺族の意向で全訳になったとのこと。すごいボリュームである。邦訳されてるカルヴィーノの単著の中では間違いなく断トツに分厚い。
目次
序文
「獅子の気概」
「小説における自然と歴史」
「客観性の海」
「今日のイタリア文学の三潮流」
「パヴェーゼ――存在と行為」
「危機にある作家ふたりの会話」
「予期せぬ〈ベル・エポック〉」
「ビート族と〈システム〉」
「迷宮への挑戦」
「苦い平穏」
「反措定《アンチテーゼ》としての労働者」
「もうラッパは吹かない」
「他言語のなかのイタリア語」
「アンチ言語」
「ヴィットリーニ――投企と文学」
「哲学と文学」
「領域の定義:コミック」
「だれのために書くのか?(架空の書架)」
「サイバネティックスと幻影」
「月との関係」
「科学と文学をめぐるインタビューふたつ」
「より多くをもとめる文学のために(ヴィットリーニと1968年)」
「欲望の投影としての文学(ノースロップ・フライ『批評の解剖』をめぐって)」
「痙攣する機械」
「裏返しの世界」
「領域の定義:エロティック(性と笑い)」
「領域の定義:ファンタスティック」
「スペクタクルとしての小説」
「フーリエによせて:1 愛の社会」
「フーリエによせて:2 欲望の制御装置」
「フーリエによせて:3 結び――微細なユートピア」
「過激思想」
「考古学者の眼」
「『いいなづけ』――力関係の小説」
「観客のもくろみ」
「都市の神々」
「文学の政治的利用と誤用」
「一人称のペン(ソーン・スタインバーグの絵に寄せて)」
「グルーチョの葉巻」
「汚い言葉」
「政治言語に関する覚書」
「文学における現実のレベル」