政策シミュレータの検討(多数の世帯構成を仮定してどの制度がどれだけ対象になるか試算するアプリ)
OpenFiscaでできること
複数世帯の情報を元に、それぞれ適用される制度の支給額を算出する
複数世帯をOpenFiscaに入力可能にするために実装の修正が大きく必要なため、すぐに動かすのは難しそうです。まずは何ができると嬉しいかから考えたいです。
入力されない情報はOpenFiscaで設定したデフォルト値が適用される
2023/9/24時点で算出可能な制度
児童手当
児童扶養手当
特別児童扶養手当
障害児福祉手当
生活保護
高等学校奨学給付金
児童育成手当(東京都)
障害児童育成手当(東京都)
重度心身障害者手当(東京都)
生活福祉資金貸付制度(上限額のみ算出)
政策シミュレータのイメージ
人口(世帯数)や収入分布等のパラメータを設定する
<課題1>人口(世帯数)が多すぎるとOpenFiscaバックエンドにPOSTする通信量、OpenFiscaバックエンドでの計算量が多くなる。せいぜい100世帯程度?要調査。
<課題2>世帯情報の分布をどこまで正確に知ることができるか? 収入分布は公開されていそうだが、子どもの年齢や細かいパラメータは公開されてないかも
<課題3>相関のあるパラメータをどう生成するか?たとえば収入と高校種類(公立or私立)など相関がありそうなパラメータを独立に設定しても、実際の世帯情報から歪みが生じる。各パラメータの分布は公開されていても、相関度合いは公開されていないことが多い
<対応1>上記課題2,3については、統計情報に対して組合せ最適化で人口・世帯情報を合成する手法で対応できます。Naoki Shima.icon
<対応1−1>上記課題1については対応1をとる場合に、バックエンドで個票生成し、利用する形になるかと考えます。通信量は課題にならない認識ですが計算量は課題になります。Naoki Shima.icon
設定されたパラメータを元に世帯ごとの情報を生成し、OpenFiscaにインプットする
OpenFiscaで算出される各制度の支給額を表示する
政策シミュレータで何が分かると嬉しい?
各自治体の現実に近い世帯分布を入力して、各自治体で必要となる制度の支給額を算出
各自治体の実際の制度支給額と比較し、算出した支給額の方が大幅に大きければ、支給できていない世帯が多いことが分かる?
さまざまな条件の世帯に対する支給額を可視化し、所得水準と比較して支給額が低い条件の世帯を抽出する
制度から漏れている世帯が分かり、新たに必要な制度が分かる?
多くの世帯で重複して支給される制度を可視化する
ほとんどの場合に両方支給される制度は一本化できることを示せる?