参考資料およびメモ
主たる参考ページ
著者サイト。ブログと自作紹介、二流を自負する作品群の個人販売。
邦訳書誌情報リスト。
その他
蛸井潔さんによるファンジン。イグジステンズ以外の邦訳作品についてのレビューを掲載し、特に双生児について精緻な分析を加えられている。 最良の紹介者である古沢嘉通さんによる紹介。
ローカス誌に載った紹介。
国際 SF データベース(ISFDB)のプリーストのページ。
Infinity Plus というサイトに載ったインタビュー。
インタビュー
"プリースト効果" (Priest effect)とでも呼ぶべき、映像化しづらいものの読者に衝撃をもたらすシーンについて。”プリースト効果” の最初の萌芽が『スペース・マシン』のある登場人物の設定において現れていたことなど。
初出は Interzone 誌。本インタビューは2003年の英国SF協会賞候補となった。
Locus 本誌に掲載されたものの抜粋。
主に新作『隣接界』について。ガジェットの原理を詳しく説明しない理由など。 その他、「はるこん2023」のためにプレストン・グラスマンによるインタビューが収録された。
重要な書評
同書の Valancourt Books 版(2015)に収録された著者序文で引用された。
対談
評論
The Unstable Realities of Christopher Priest (2020) by Paul Kincaid
SF Storyworlds: Critical Studies in Science Fiction という批評の叢書から刊行された。
メモ:
中身はベイリー礼賛だが、主流文学寄りの SF に対する批判ということで確かにアンチプリーストっぽさはある。
小説の奇術師、クリストファープリースト
小説の世界は現実ではないのだから、作者はその気になれば魔法を使うことができる。
だけどプリーストはけして魔法を使わない。物理世界の奇術師が物理的に可能な手段によってのみ幻惑を達成するように、プリーストもやはりあくまで小説内論理とフェアネスにのっとった上で、
既存作品の徹底的な換骨奪胎
独自に研究してきたジレンマと記憶違いのアート
もって生まれたひとさじの奇想
によって、読者をあのプリースト感覚とでも呼ぶしかない感覚へと導くのだ。
プリーストがどういうトリックを使っているのかを解き明かすことはできるはずだ。
それは当然、幻惑そのものの説明にはならない。そもそも、説明できるようなものは幻惑とは呼べない。
フェアネス
プリーストは、幻覚を出すときには必ず何らかのエクスキューズを先に出す。
拘束条件が極端に少ないために結論を絞れないような作品(ウルフ「アメリカの七夜」みたいな)はあまり作らない。
レビューについて
最初にはっきり主張しておきたいことは、(特に中期から後期の)プリースト作品については、前説やレビューのたぐいをできるだけ読まずに触れるのが理想だろうということだ。
己の判断能力だけを信じ、はたまた疑いながら、彼が仕掛けた幻惑の森に注意深くわけいっていくというのが最高だと僕は思う(これは訳者の古沢氏の言からの受け売りだ)。
だから既読者だけを相手にしたいけど、そうもいかないので本ページでは簡単な内容紹介を加える。
おまけとして、プリーストのジャンル意識などについて
SFに対する姿勢
既存の科学的知見からの外挿で話を作らない。
結果としてこれが、賞味期限の長さにつながっている。
典型的な通俗SFを憎んでいるように見える。
例えば、スターウォーズは嫌いとのこと。
主流文学との距離感
アンナ・カヴァン『氷』に寄せた序文でスリップストリーム文学を語っている。
回顧的(レトロスペクティブ)な側面
ニューウェイブの主要作家はけっこう好きで、それらを換骨奪胎することに心をくだいてきたようだ。
キース・ロバーツ『パヴァーヌ』とか、オールディズ『寄港地のない船』とか
本人自身が遅れてきたニューウェイブ作家でもある。
イギリスSFの古典(ウェルズ、ウィンダムなど)を強く意識して、それらをアップデートすることに関心を寄せている。
『透明人間』『タイムマシン』『宇宙戦争』など。