10年ブログによるブランディング講座 第3回
メルマガ「知的迷走通信」
長く続けていると,いつか思いもよらない方が自分のブログを見てくださっているようになります。
とある。で、こう続く。
私が以前からあこがれを持って読んできたいくつかの有名ブログがあります。
倉下忠憲さんの「R-Style」は,Evernoteに執心していた私にとって神のような存在でした。
まず、ここでこうして名前を挙げていただいていること自体、私にとって「思いもよらない」という感じがする。
いまだに自分のブログが他の誰かにあこがれられているということが信じがたい。というか、読んでもらっているということすら、何か遠い世界の出来事のように感じる。
ブログを書いていると、「予想外」の出来事が起こる。
だいたい僕だって、ブログを書いていなければ、コンビニの店長からジョブチェンして物書きにはなっていない。
でも、ただ書ければいいかというと、たぶんそういうことではない。
「あなたは誰かのか」ということ、直接あるいは間接的に伝えるものでなければいけない。
それは別に、自己プロフィールを充実させろとか、ポートフォリオで埋め尽くせとか、いくら稼いでいるかを赤裸々に開示せよ、ということではない。
ハンナ・アーレントが『人間の条件』で言うところの、Whoを提示できるようなものを提示せよ、ということだ。
そのような提示を続けていくことで、「予想外」のことが起こる可能性が出てくる。
なぜなら、世界というのは常にあなたの「予想」よりも広く、深く、大きいからだ。
そうした世界に、自分を投げ込めば、何かが起こる可能性が生まれる。
ちなみに、そういうことが起こると「予想」してやっていると、案外そうしたことは起こらなくなるかもしれない。
世界は、なかなかいじわるなのだ。でも、たぶんそれは良いことでもある。