ボードゲームから学ぶ説明の仕方
自己紹介
20日担当、高専電気科のものです。
締め切りに間に合いませんでした…申し訳ありません。
ボードゲームとは
ボードゲームと聞いて、皆さんどんなものを思い浮かべるでしょうか。
人生ゲーム?すごろく?
実はボードゲームはもっと広く奥が深い世界なのです。
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※ドミニオン
商人となり、誰よりも多く稼いだり、個性豊かなカードでモンスターやプレイヤー同士で戦ったり、サイコロに運命を委ねギャンブルで勝負したり…
一生かけても遊びきれないほどのボードゲームが存在します。
インスト
ボードゲームをプレイする時欠かせないのが「インスト」です。
インストとは、「instruct」の略で基本的に主催者もしくはゲームに参加しないゲームマスター(GM)によって行われます。
インストの手順
さて、これからが本題です。ボードゲームにおけるインストは「人に何かを効率的に説明する」という点であらゆることに応用できます。
インストに求められるものは大きく分けて3つあります
簡潔にわかりやすく
できる限り短時間で
聞き手に動いてもらうこと
3つ目は後で説明しますが、上記二つはどの分野でも当てはまるのではないでしょうか。
インストではこれらがとても重要になってくるためより早くわかりやすく説明するための工夫が盛り込まれています。
基本的なインストの手順は以下の通りです
ゲームの終了条件を述べる
自分の手番にできることを伝える
ボードのマスやカードによる処理を説明する
もう一度ゲームの終了条件を述べる
細かい注意点を説明する
まず最初に終了条件を伝えます
不思議に思う方も多いかもしれませんがこれがインストにおいて最も重要な点なのです。
以下のような利点があります。
情報の重要度を聞き手に伝えられる
聞き手がインストの終わりを知ることができる
インストを聞きながら戦略を立てられる
一つ目の利点、「情報の重要度を伝えられる」
何事においても説明する時、聞き手が情報に優劣をつけれることは何よりも重要です。
今回の記事がここだけで終わってしまってもいいくらい…
皆さん、数学を学ぶ上でこんな経験ないですか?
「数式は教えてもらったし計算もできるようになったけど、これ何に使うの????」
三角関数や微積でありがちですよね。これが物事の重要度が定まっていない状態です。
このままでは、覚えた公式も解き方もすぐに忘れてしまいます。
というか忘れたことありますよね
重要かどうかわからないならきっとどうでもいいことですよね?(´∀`)
手番にできることとカードの処理を伝えられても、「このカードで何をすればいいんだろう?」という疑問を抱えたまま説明を聞くことになります。
説明を効率よく聞くために必要なのは「すべてをすんなり理解することです」疑問を抱えてはいけません。もし疑問に感じたらすぐに聞きましょう。
何を言いたいのかというと、聞き手には聞くということだけにすべてのリソースを注いでもらいたいわけです。
そのため、目的を知ることでどの情報が必要なのかを理解でき納得ができるため、覚えてもらいやすく聞いてもらいやすいのです。
次に、手番に行えることを説明します。
重要なのは、ざっくりと伝えることです。
細かな説明は後回し、「説明は簡単なものから」段階を踏むことで聞き手は理解がしやすくなります。
具体的にはこのような内容です。(※ここではドミニオンを例に挙げます)
「自分の手番には、まず山札からカードを一枚引いてください。手札にあるカードを使うことができます。回数は毎ターン1枚までです。その後、手札にある通貨カードを使ってカードを一枚購入できます。」
たったのこれだけです。
説明した内容はたったの三つ
山札からカードを引く
カードを一枚使うことができる
カードを一枚買うことができる
カードの内容は後回しです。
さて、大まかなルールがわかったので細かな情報で補完しましょう
ここで先ほど述べた情報の重要度が活きてきます。
マスやカードの情報は膨大です。すべて説明できるものもありますが
なんせ、一つのゲームに平気でウン10種類のカード使われますからね…
ここで説明する内容はそのゲーム独特の物を優先してください。
ここで再度ドミニオンを例にあげましょう。
このゲームは毎ターンカードの使用数と購入数に限りがありますが。
「+1アクション」や「+1購入」のように記されたカードがあります。
このようなカードを使用することで使用数、購入数を増やすことができます。
これはボードゲームだけかもしれませんが、多くは語らないです。
目標を説明し、重要度を説明することによって聞き手はこれまでの説明のなか考えをめぐらせています。
先ほども述べた通り、最初に終了条件を教えたことにより、聞き手は戦略を立てることができるのです。
ヒントを与えすぎてはボードゲームの醍醐味である「考えること」を損なってしまいます。
必要最低限の説明を心がけましょう。(もう一度言いますがボードゲームの話です。)
ここで重要なのは「聞き手が考えを巡らせること」です。
これが前述した「聞き手に動いてもらうこと」にあたります。
聞き手が主体的に動くことそれこそが理解の近道なのです。
最後にもう一度終了条件を説明しましょう
これには2つの意味があります。
1つ目に、説明を聞き続け記憶が曖昧になっている可能性が高いという理由です。
2つ目は、インストの締めくくりです。
個人的にとても重要だと思います。
説明を聞くときによくある「あれ終わった?」を阻止できる明確な終わりの合図です。
まとめ
ボードゲームから学ぶ説明の仕方というタイトルですがボードゲームのインストの仕方ばかりで説明の仕方は乱雑になってしまい申し訳ありません。(ボードゲーム大好きで書いてて熱くなってしまって…)
重要な点は以下の通りです
目的を明確にし、聞き手に情報の優劣をつけさせる
手段の前に手順を説明する。
手段を説明する
もう一度目的を明確にする
最も重要なのは情報の重要度を伝えることです。
何よりも先に最終目的を伝えます
目的を伝え目的のために必要な情報だということが聞き手に伝わるようにしましょう。
次に重要な点、説明に段階を設けること。
乱雑に与えられた情報は聞き手を混乱させるだけです(ほんと申し訳ない)
コラム
筆者イチオシのボードゲーム
むしろこれを本題にしたかったので是非見てください…