LtVPickUp~Why aquaculture investors should ditch RAS and look to Africa_20250604
#Ecosystem_Building #Script #PickUp
▼ケース記事
https://thefishsite.com/articles/why-aquaculture-investors-should-ditch-ras-and-look-to-africa
▼要約[
ガーナの水産企業Tropo Farmsは、CEOムリーヨ氏の就任後わずか3年で出荷量を2倍以上に伸ばし、2024年には1万5千トンに到達。大規模な設備投資なしで、稚魚生産の効率化と迅速な出荷体制により成長を実現した。
ガーナ国内には年間80万トンもの魚需要があり、同社は2030年までに生産量を3万トンへ倍増させる計画です。2024年にはAgDevCoから1,000万ドルの融資を受け、技術導入を進行中。
ムリーヨ氏は、欧米で巨額投資を受けながら苦戦している養殖事業との対比で、アフリカの養殖の可能性と投資価値の高さを世界に訴えている。
▼初期仮説
初期仮説(個人的にはこういう点が起業家にとっても価値だと思うので深掘りたいッス、な論点)
輸出依存度よりも内需吸収力が、途上国アクアビジネスの収益安定性を決定づける主要因である。
情報が少ない分野は資金が集まりにくいが、実際の市場規模と成長余地は大きく、割安で参入できる可能性が高い。
環境キャパシティが大きい湖を持つ国は養殖スタートアップのブルーオーシャン
▼事前リサーチ byYuki
Tropo farmの事業概要
サブサハラ・アフリカにおける養殖業の革新を目指す企業
特にティラピアの養殖に注力している。
環境保護と社会的責任を重視しながら、持続可能な水産業の発展を推進している。
主要製品: 「Volta Catch Tilapia」というブランドでティラピアを生産。
タンク、池、ネットペンを活用した養殖システムを採用。
地元コミュニティと協力し、経済成長と雇用創出を支援。
https://lucidityinsights.com/startups/tropo-farms-14859
https://www.crunchbase.com/organization/tropo-farms
https://www.cbinsights.com/company/tropo-farms
Tropoの強みは?
持続可能な養殖技術
環境負荷を抑えた養殖技術を採用し、地域の生態系を守りながら生産を行っている
Volta湖の活用
世界最大の人工湖であるVolta湖を利用し、清浄な水環境でティラピアを養殖。
低環境負荷の養殖
飼料の最適化や水質管理を徹底し、持続可能な生産を実現。
地域経済への貢献
雇用創出: 917人以上の従業員を雇用し、地域経済の活性化に貢献。
市場ネットワーク: 約3,000人の市場商人を通じて、地元市場に魚を供給。
高品質なティラピア生産
市場シェア: ガーナ国内で約35%の市場シェアを持つ。
輸出展開: コートジボワールなどの国々へ輸出し、国際市場でも評価を得ている。
事業拡大と投資
最新の加工施設: 1,000万ドルの投資により、最新の加工施設を建設
生産能力の向上: 5年以内に生産能力を30,000トンに拡大予定
https://agri4africa.com/tropo-farms-expanding-tilapia-production-in-ghana/
https://www.aquanet.com/ghana/accra/aquaculture-aquaponics/tropo-farms
https://www.myjoyonline.com/tropo-farms-ltd-bags-3-prestigious-awards-at-aquaculture-2024/
アフリカの主要水産国では、魚の消費量はどれくらい?
ナイジェリアでは、年間の魚の消費量は約200万トンに達し、多くを輸入に頼っている。
ガーナでは、魚の消費量は年間約100万トンで、国内生産と輸入の両方で供給されている。
特にナイジェリアでは、サバの輸入量が多く、日本からの輸出も活発。ガーナも同様に、サバを含む魚の消費が高く、地元市場での需要が強い。
https://foobal.jp/media/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0/%E5%93%81%E7%9B%AE%E5%88%A5%E8%BC%B8%E5%87%BA%E9%A1%8D%E7%AC%AC6%E4%BD%8D%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%90%E3%80%81%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%80%81%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%8A/
ガーナやナイジェリアのティラピアは、どれくらいが輸出ではなく国内で消費されている?
ガーナ
生産量:2017年時点で約57,000トン
国内消費率:ほぼ100%
輸出量:ごくわずか
背景:ティラピアはガーナで最も好まれる魚種であり、国内市場での需要が高いため、生産されたティラピアのほとんどが国内で消費されている #ティラピア養殖
ナイジェリア
生産量:2017年時点で約1,212,475トン(養殖および漁業を含む)
国内消費率:約99.7%
輸出量:約0.3%
背景:ナイジェリアはアフリカ最大の魚消費国であり、国内で生産された魚のほとんどが国内で消費されている
https://www.researchgate.net/profile/Junning-Cai-2/publication/362633999_Nigeria_-_FAO_WAPI_factsheet_on_aquaculture_growth_potential/links/62f5421579550d6d1c739859/Nigeria-FAO-WAPI-factsheet-on-aquaculture-growth-potential.pdf?utm
https://apps.fas.usda.gov/newgainapi/api/report/downloadreportbyfilename?filename=Fish+and+Seafood+Report_Accra_Ghana_3-8-2019.pdf&utm
養殖業界でベンチャーキャピタルや政府投資が集中しているのはどこ?
ヨーロッパ
VC投資額:2023年に10億ドルの投資が行われた
主要プレイヤー:ノルウェーのSalMarやMowiなどの大手企業が存在し、これらの企業は高度な技術と大規模なインフラを活用している
政府支援:EUは2021〜2027年の期間に、欧州海洋・漁業・養殖基金を通じて61億ユーロを養殖業に投資している
アメリカ
VC投資額:過去10年間で、アメリカの養殖技術スタートアップは7億2500万ドルの資金を調達した。
Atlantic Sapphireなどが陸上閉鎖循環式養殖に多額の投資を受けている。
インドネシア
政府投資:2023年第3四半期までに、海洋・水産セクターへの投資額は約6億800万ドルに達した。
このうち、養殖業への投資は約1億6500万ドルとなっている。
投資が比較的少ない国・地域
サブサハラ・アフリカ
VC投資状況:アフリカの養殖業界へのVC投資は他地域と比較して限定的であり、資金調達の機会が限られている
政府支援:一部の国では、世界銀行やFAOなどの国際機関からの技術支援や小規模な融資が行われていますが、大規模な政府投資は少ないと報告されています。
https://pitchbook.com/blog/a-deep-dive-into-aquaculture-tech-are-investors-biting
https://thefishsite.com/articles/investing-in-aquaculture-the-years-key-trends
内需主導型の企業は、為替ショックや国際価格の下落と無関係に成長できているか?
Tropoの例を見ると、
為替変動の影響: 2022年、ガーナの通貨セディは1ドル=6セディから12セディへと急落し、飼料などの輸入原材料のコストが倍増した。
よって生産コストの上昇に伴い、製品価格も倍増せざるを得なかったが、多くの顧客は為替変動の影響を理解しておらず、価格転嫁は容易ではなかった。
生産効率の向上: 稚魚生産の効率化や生産サイクルの短縮により、2021年の7,200トンから2024年には15,000トンへと生産量を倍増させた。
国内市場への集中: 生産されたティラピアは全量ガーナ国内で消費されており、国際市場の価格変動や輸出規制の影響を受けにくい構造となっている
https://thefishsite.com/articles/why-aquaculture-investors-should-ditch-ras-and-look-to-africa
アフリカの水産業スタートアップへの投資額は、他地域と比べてどのくらい少ないのか?
北米 約7.25億ドル
欧州 約10億ドル
アジア 数億ドル
アフリカ全体 数千万ドル
https://tracxn.com/d/sectors/aquaculture-tech/
https://agfundernews.com/news
https://www.was.org/article/Indonesia_Emerging_as_a_Leader_in_Aquaculture.aspx
https://www.agdevco.com/
https://www.fao.org/africa/en
▼結論
結論(リサーチの結果、個人的にはやっぱりこういう点が起業家にとっても価値だと思うッス、な論点)
内需完結型モデル」は、為替や国際価格に左右されにくく安定的
広大な淡水資源を持ち、魚食文化の強い国は参入余地が大きい。
#Blue_Economy