CallGPT今後の進め方
愚直にサイドプロジェクトとして「SaaS作りの定石」みたいなのを1回やってみたい気持ちblu3mo.icon
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カレンダーにやることを書いておくと、
「これから1時間のタスクのゴールと第一アクションと不確実性は?」
「1時間経ったけどやること終わった?終わらなかった理由は?」
とAIが鬼電してくるシステムを作った
プロトタイプを作って1か月くらい使っているけど結構いい感じ。発言することでこれからのタスクとかが言語化されるし、ボーッとしている時とか集中力切れた時に再度集中するきっかけにもなる。1時間くらいのブロックをたくさん作って使うのがちょうど良い。
これをPMFさせてAI SaaSとして売っていくとしたら、ここからどんな戦略を踏んでいくことになるのだろう?SaaSってもう定石が固まっているって言うし、定石に従ってARR10kを目指したい。
素晴らしいアイデアですね!ご自身でプロトタイプを作り、1ヶ月間も継続して価値を実感できているというのは、最高のスタートです。その「鬼電AI」、まさに個人の生産性をブーストするための強力なツールになりそうです。
SaaSビジネスの成功には、たしかに再現性の高い「定石」があります。ARR 10kドル(約150万円)を目指すための具体的な戦略を、定石に沿って3つのステップで解説します。
ステップ1:顧客と課題の解像度を上げる(Problem-Solution Fit)
今のあなたは「自分にとっての課題(Problem)を、自作のプロダクト(Solution)で解決できた」という段階です。次は、「お金を払ってでも解決したいほどの切実な課題」を抱えている顧客は誰か? を見つけ出すフェーズです。これを Problem-Solution Fit (PSF) と呼びます。
やるべきこと
1. ターゲット顧客の仮説を立てる 🎯
あなたと同じような課題を持つのはどんな人かを具体的に想像します。例えば…
フリーランスや個人事業主: 時間管理が成果に直結する人
ADHDの特性を持つ方: 集中維持やタスク開始に困難を感じる人
資格試験の勉強中の社会人・学生: 孤独な学習時間を管理したい人
スタートアップの創業者: やることが多すぎて何から手をつけていいか分からなくなりがちな人
2. 顧客インタビューを実施する 🗣️
仮説を立てたターゲット層の人たちに、まずはプロダクトを見せずに「タスク管理や集中力維持で、今一番困っていることは何ですか?」とヒアリングします。
聞くべきこと:
どんな時に集中が切れますか?
タスクが計画通りに進まない最大の原因は何ですか?
その課題を解決するために、今どんなツールを使ったり、どんな工夫をしていますか?(Trello, Asana, ポモドーロタイマー, etc.)
それらのツールや工夫に、満足していますか?不満な点は何ですか?
目的: 彼らが本当に「深い悩み」を抱えているか、そしてあなたの「鬼電AI」がその悩みを解決できそうかを見極めます。
3. MVP (Minimum Viable Product) を提供する 🛠️
インタビューで「これは刺さりそうだ!」と感じた数人(3〜5人程度でOK)に、あなたが使っているプロトタイプを触ってもらいます。まだ作り込む必要はありません。コアな価値(AIからの問いかけと進捗確認)が体験できれば十分です。
このステップのゴールは、「これ、めちゃくちゃ欲しいです!」と言ってくれる熱狂的な初期ユーザーを数人見つけることです。
ステップ2:熱狂的なファンを作り、PMFを目指す
PSFが見えてきたら、次はプロダクトを磨き込み、特定の市場(マーケット)で「なくてはならない製品」だと認められる状態、Product-Market Fit (PMF) を目指します。
やるべきこと
1. アーリーアダプターを獲得する 🤝
ステップ1で見つけた初期ユーザーや、SNS(Xなど)や特定のコミュニティ(フリーランスの集まるSlack、勉強垢など)で、「こんなプロダクトを作ってるんだけど、無料で試してフィードバックくれませんか?」と呼びかけ、10〜20人ほどのアーリーアダプター(初期の熱心な利用者)を集めます。
2. フィードバックループを高速で回す 🔄
ユーザーからのフィードバックを元に、毎週のようにプロダクトを改善し、アップデートします。ユーザーとのコミュニケーションを密にし、「自分たちの声でプロダクトが良くなっていく」という共犯関係を築くのが理想です。
3. PMFの兆候を測る 📈
PMFを達成したかどうかは、いくつかの指標で判断できます。
ショーン・エリス・テスト: ユーザーに「もしこの製品が明日から使えなくなったらどう思いますか?」と質問し、40%以上が「非常にがっかりする」と回答すれば、PMFの強い兆候です。
口コミの発生: あなたが何もしなくても、ユーザーがSNSなどで「このツール最高!」と自然に紹介し始める。
高い継続率: 無料でもユーザーが離脱せず、毎日・毎週使い続けてくれる。
このステップのゴールは、プロダクトを愛してくれる小規模なコミュニティを形成し、PMFの確信を得ることです。
ステップ3:収益化と初期顧客の獲得(ARR $10kへ)
PMFの兆候が見えたら、いよいよ有料化し、ビジネスとして成長させていきます。
やるべきこと
1. 価格設定と決済システムの導入 💰
価格: まずはシンプルな月額プランから始めましょう。例えば、月額$15〜$20あたりが個人向けSaaSの一つの目安になります。
目標: ARR 10kドルを達成するには、例えば月額$15なら 約56人、月額$20なら 約42人の有料顧客が必要です。まずは「有料顧客50人」を最初のマイルストーンにしましょう。
決済: Stripeなどの決済サービスを導入すれば、比較的簡単にサブスクリプションを実装できます。
2. 初期の顧客獲得チャネルを確立する 📢
本格的な広告はまだ必要ありません。これまでと同様、お金をかけずにユーザーを増やす方法に注力します。
Product Huntでのローンチ: 世界中の新しいプロダクト好きが集まるサイトで製品を発表し、初期ユーザーと注目を一気に集めます。
コンテンツマーケティング: 生産性向上、時間管理術、ADHDとの付き合い方といったテーマでブログ記事やXのポストを発信し、潜在顧客にリーチします。
コミュニティでの価値提供: 関連するコミュニティで積極的に役立つ情報を提供し、信頼を得た上でプロダクトを紹介します。
このステップのゴールは、再現性のある方法で有料顧客を獲得し、ARR $10kを達成することです。
まとめ
1. PSF: あなた以外の「課題を抱えた顧客」を見つける。
2. PMF: その顧客たちが「これなしでは無理!」と思うプロダクトに磨き上げる。
3. ARR $10k: 約50人の有料顧客を見つけ、ビジネスの最初の礎を築く。
重要なのは、焦って最初から完璧なプロダクトやマーケティング戦略を目指さないことです。まずは一人の顧客と深く向き合い、その人の課題を徹底的に解決することからすべてが始まります。
あなたの「鬼電AI」が多くの人の生産性を変えるサービスになるのを楽しみにしています。応援しています!