各種選挙における投票率低下への対応策(日本学術会議)
30 代の投票率も同じような低下傾向を示しており、これまでのように「年を重ねれば、投票率は上昇する」と座視できない状況となっていると思われる。
ここで本提言がとりわけ重視したい論点は、「政治」イメージの転換である。「政治」が諸個人の有する「個別的利益の充足の手段」と想定される限り、「自己の要求が充足されなかった」と感じる人々において、政治に対する不満や不信は払拭され得ないであろう。「自分ではなく他者が、その個別的利益を実現している」と想定してしまうからである。そしてそこから、「政治によって自己の利益を実現している」と思われる人々への不信感が増幅される危険性もある。
それとは異なり、「政治」の作動によって社会の構成員全体の「共同利益」が実現される、という「政治」イメージに基づけば、政治を通じて、諸個人は自己の個別的利益を追求する立場からの脱却を構想することが可能になるであろう。ここで強調しておきたい点は、このような「政治イメージの転換」は、既存の政治をそのものとして正当化するための作業では決してない、という点である。「あるべき政治の姿」を構想することによってこそ、現実政治の到達点と問題点が明確に認識できると考えられるのである。したがって、政治の現状に対する批判的な視点を確立するためにも、このような「政治イメージの転換」は不可欠なものといえよう。そして、この「政治イメージの転換」の次に要請される作業は、政治に関する正確な知識と、政治に対する自己の役割に関する「有効性感覚」とを身につけることである。
対立の利害調整メカニズムではなく、「共同利益」を最大化するゲームとして考える?
ここで「政治的有効性感覚 sense of political efficacy 」概念とは、キャンベル A. Campbell らが提起したものであり6、そこでの定義は、「個人の政治的行為が政治過程に影響を与えるという、または与える可能性がある、という感情」というものであった。
https://gyazo.com/96aa9b04ad51efcc33b6ca22996f31c2
それぞれにあった処方が必要
「政治不信」という感覚が個人的には腑に落ちていないんだよな〜blu3mo.icon
無関心に理由をつけているだけなのでは、という雑な解釈がある