暗号の世界を俯瞰しよう
現代暗号は、共通鍵暗号と公開鍵暗号に大きく分類されます。
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共通鍵暗号は公開鍵暗号に比べ、処理が早いが鍵の受け渡しに問題があります。
その名の通り、同じ鍵を通信者間で使用し、暗号化と復号を行っているためです。
この様な危険性を排除した公開鍵暗号は安全性の数学的根拠から三つに分けることができます。
その中でも楕円曲線上の離散対数問題は解くアルゴリズムが見つかっていないため、それが見つかるまでの間は、RSA暗号などと比べて、同レベルの安全性をより短い鍵で実現でき、処理速度も速いことがメリットです。
このような理由からブロックチェーンの世界では離散対数問題(楕円曲線上の離散対数問題)に依拠した暗号を用いることが多いです。
その中でも、Bticoinをはじめとする多くのブロックチェーンで鍵生成や署名のために実装されているECDSAは有名ですが、最近ではzk-SNARKを実現するためにBLSを併用するブロックチェーンも登場しています。その代表とも言えるのがEthereumです。