sovereign rollups
概要
トランザクションを別のブロックチェーンに公開し、そのノードに正しいチェーンを決定させる
トランザクションが Ethereum上のコントラクトとsovereign rollup nodeによってそれぞれ検証される点が従来のrollup(smart contract rollup)との違い
DA layerへのブリッジが可能
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階層
層の分類はこの辺で整理されたい
図のようにSmart contract rollupはTxの実行(Excution)を担当し、コンセンサスやDAなどの担保をEthereumに任せる。
一方でSovereign rollupはExcutionだけでなくSettlementまでも担当する。また、コンセンサスとDAはDA Layerに委任する。
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こうすることで従来のRollupに比べてEthereum本体が担う作業が減り、Module化された Ethereum L2が実現される。
具体的なDA LayerはCelestiaが想定される。
メンテナンスの面で言うとsmartcontract rollupをアップグレードするにはsettlement layerのコントラクトを変更する必要があり、これにはチームまたはガバナンスによる制御が含まれる。つまりsettlement layerの社会的コンセンサスに依存する。
一方で、Sovereign rollupはフォークを通じてアップグレードされ、ノードは新しいソフトウェアに自由にアップデートするかどうかを選べる。これにより、コミュニティは変更を受け入れるかどうかを決定でき、アップグレードを強制されることはない。
仕組み
smartcontract rollupではtxはsettlement layerのコントラクトによって検証される。
一方でSovereign rollupではtxはSovereign rollup nodeによって検証される。なぜならDA LayerはSovereign rollupの取引が正しいかどうかを検証しないので、Sovereign rollupを検証するノードは新しい取引が正しいかどうかを検証する責任がある。
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スマートコントラクトのセットは、settlement layerへのtrust-minimized bridgeも提供する。
ブロック全体の検証はsettlement layerで直接行われるため、ブリッジはtrust-minimizedされる。このため、ブロックが有効かどうかの検証に成功するためには、少数のアクターだけが誠実に行動する必要がある。
そしてノードがDA Layerに公開されたtxを検証し、それが無効であった場合はノードはそれを拒否し無視する。
smartcontract rollupのネイティブブリッジは、理論上は理想的な信頼の前提を持つものの、マルチシグなどを通じたアップグレードが必要になることがあり、そこを突いた攻撃などによるブリッジの信頼の前提は弱まる。
Sovereign rollupは、オプションでDA Layerへの信頼性がtrust-minimized bridgeを持つことができるが、これはSovereign rollupの正しいチェーンを決定するものではない。Celestiaのような実行機能を持たないDAレイヤーへのブリッジはセキュリティのためにより強い信頼の前提を必要とする。
参考