2026/0509 ジャファル・パナヒ監督『シンプル・アクシデント』
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工場勤めのワヒドが偶然、刑務所の極悪看守だったエグバルを見かける。復讐心から彼を捕らえ、生き埋めにしようとしたワヒドだが、目隠しされていたため義足の音しか記憶にない。ワヒドは確信を得ようと刑務所で過ごした仲間を訪ね歩くが・・・。 冒頭、家族を乗せエグバルが運転する車に犬が飛び込み轢死する。「神の思し召しよ」という母親と「パパが殺した」と反論する娘に、エグバル側の事情が描かれていた。 確証を得ようとするなかワヒドは、偶然にもその母親の出産を助け娘に息子の誕生を祝う。最後に、男はエグバルだと自白する。 だが、ワヒドも関係した仲間も彼への復讐を果たさない。最後の場面、ワヒドの後ろ姿に義足の軋む音が迫るなか、エンドロールに切り替わる。鳥の声と義足の音だけのモノクロの終幕に、アクシデントの終わりを観たと思った。「殺すな。それだけでいい」と聴こえたのは、私の思い込みだろうか。