ティエール
アドルフ・ティエール(一七九七―一八七七)
政治家にして歴史家。『フランス大革命史』(十巻)、『総裁政府と帝政時代史』(十九巻)等大革命に関する著述が多い。革命を宿命的に肯定し、恐怖政治を必然的な災禍と見なし、これなくしては祖国は救われなかったであろうと考える彼の立場から、《宿命論派》の史家という名を得ている。