逆ドリップ法
エッセンスが詰まったものから、じわりじわりとその成分を抽出していくのがドリップであり、それは全体から断片を拵えるための方法と言える。
断片からボトムアップ的に全体を拵えるときには、それと逆のようなことが起こる。断片同士の反応により一つ上の階層が生成される。それはあたかもそこにあった断片が抽出して出来ているような一つの上の階層となる。逆まわしのドリップなのである。
そこでは条理や因果は見た目通りには動かない。それこそが、新しいものを生み出す力なのだとも言える。
初出:2017.Aug.16