紙面という制約の効能
物理的空間を記述量の制約として持つ紙媒体は「いくらでも書ける」デジタル媒体に比べて劣るように思われるが、断片化という視点から考えれば、話は逆転する。 「いくらでも書ける」媒体が引き受けるコンテンツ量は、全体指向であり、断片指向ではない。言い換えれば、制約がないと、断片を生み出しにくくなってしまう。 その点から考えれば、アナログ/デジタルの差異はあまりなく、そこに制約があるかどうかが「断片化」(anti全体化)を促す要因になることが想定できる。その制約は基本的には記述量として規定される。