全体化の弊害
断片化は創造の源ではあるが、ストレートには進まないことがある。
ここでは断片化の逆の動きを全体化としておこう。全体化は、要素同士の結びつきを強め、アイデアの生成を阻害する(先入観、固定観念)。
断片化を阻害するものが全体化(全体として捉えようとする心の動き)。
また、全体化は、創造のプロセスをも一つのものとして捉えようとする。少しずつ進めるのではなく、一気に完成稿に持っていこうとするのだ。それは単に負荷が大きくなるだけでなく、プロトタイプの試行錯誤が行われていないので、もろくなってしまう。結局、取りかかれないか、途中で挫折する結果を生むだろう。
つまり、プロセスもまた、断片化して捉えることが必要である。
初出:2017.Aug.5