断片化における認識と媒体
断片化は二つの要素を含む。1つは断片的認識であり、それは認知上の出来事だ。もう一つは、断片の固定化であり、それは操作上の出来事である。よって、認知(認識)と操作はこの点において合流する。
たとえば、メモについて考えよう。着想メモは、思想・思索の断片化である。それは全体のある部分を切り取る行為であり、それを何かしらの媒体に貼り付ける行為でもある。認識があるからこそ、媒体に記述できるとも言えるが、媒体の性質に合わせて認識が促される(あるいはフレーミングされる)こともあるだろう。その意味でも、認識と操作を切り離して考えることはできない。できるだけ相互補完的に見通した方が良い。認識と媒体は、断片化の文脈で呼応する。
初出:2017.Jan.31