断片オーバーフロー
1/
断片の数が増えすぎる問題にどのように対処するか。
扱えるものだけを断片化する
適切な環境・AIのサポートを得てすべての断片を扱う
「扱う物」を限り、それを特別か使いする
扱えなくても一切気にしない
おおよそ、上記の4つに大別できるだろう。それぞれの特徴を踏まえ、自分の為したいことと合わせて、自分で選択する必要がある。
2/
断片が自然状態では溢れかえるのならば、断片化するものを限定してしまえば良い、というアプローチが考えられる。つまり、なんでもかんでもメモするのではなく、大切なものだけをメモする、というやり方だ。そのようにして手持ちの断片の数を限ってしまう。
しかし、このアプローチには問題がある。まず、何が大切なのかは事前にはわからない、ということだ。むしろ大半の断片は無用のもののように感じられる。すると残す断片は極めて少なくなる。逆に少しゆるやかな基準でメモするようにすると、結局時間が経てばオーバーフローしてしまう。この手法は行き止まりだ。
3/
断片の選別が不可能であれば、とりあえず、その全てを扱う方針を採ることになる。そおkでまず出てくるのは、サポートだ。人的支援(たとえば、秘書)や、AI的支援(たとえばアリス)によって、脳内に収まりきらないものがあっても、扱うことができる。そこまで、いかなくてもタグ付けを行えば、「そんな断片が存在していたことは、すっかりわすれていた」という断片を扱うことができるようになる。今後はそのような対策と体制が整うようになっていくだろうが、いまのところは、相互リンクの指定、あるいはタグ付けは手動か限りなくそれに近い形で、行わなければならない手間である。
4/
断片をすべて扱えるようにするために多大なコストを要するならば、限定的なものを特別扱いする手もある。単純に数を絞るのではなく、一応すべては断片化するものの、普段扱うものの数を限っておくわけだ。断片が持つ可能性と管理の手間の中間的なトレードオフがこのやり方となる。具体的には、個数、期限、スターの三つの限定方法が考えられるだろう。たとえば、100個までというのが個数による限定で、一ヶ月前までが期限による限定となり、自らがマークしたものだけを特別扱いするのがスターだ。折衷案なのでバランスは良いが、根本の問題解決ではない。
5/
断片を扱う方法の中で、一番ワイルドなものが、「とりあえず断片化はしておくが、扱えなくても気にしない」というものだ。生産性の観点を抜きにすれば、この方法が一番精神衛生的には良い。
おりをみては断片で遊ぶ。思い出したら探して引っ張り出す。使えていなくても気にしない。あるい意味で、大金持ちのような余裕のあるスタイルである。断片大富豪。
全体的に効率は悪いが、思わぬ出会いから新しい着想が得られることもある。アウトプットの数がそれほど必要ない場合は、このやり方でもうまくいくだろう。
2017.Apr.4