断片の相互作用
保存、蓄積しておいた断片は、それ自身が作用を持つ。
断片の読み手に精神的影響を与える。それは別の断片とのつながりを形成するかもしれないし、新しい断片を創出するかもしれない。どちらにせよそれは、単に過去の着想を想起するだけには留まらない。
一つには、読み手の自身の変化がある。保存したときの読み手と、時間をおいて読み返した読み手は、まったく同一の存在ではない。差異がある。その差異が新しい思念をドライブする力なる。
断片と私が作用し合うということは、過去の自分と作用しあうということでもあり、広く見れば、これは他者との作用と言える。断片化は他者化でもある。
未来の自分は他人
初出:2017.Feb.6