断片なるものの復興
思想の転換を行おう。断片を重視し、断片に価値を見出すのだ。 いっそのこと断片化を促してもいい。断片であるこを恐れない姿勢を持つのである。もちろん、価値は断片からは生まれない。いつだって価値を持つのは全体であり、全体化を促す何か(アグリゲーター、プラットフォーマー)である。しかし、まさにそうであるがゆえに、私たちは全体から始めようとしてしまう。断片を軽視し、いきなり全体へと向かってしまう。 問題は、我々にとって、全体は大きすぎる、という点だ。全体は断片の集まりであり、だからこそ、それは価値を持ちうる。全体は、私たちには直接扱えない。私たちに扱えるのは、断片なのだ。だから常に私たちはとるにたらない断片からスタートしなければならない。それが断片の思想である。
初出:2017.Jan.08