Postfix:VERP
Variable Envelope Return Paths の略
メーリングリストなどで、メールを送った時にエラーメールとして帰ってくるメールの宛先(Return-Path)に、ユーザー名を埋め込むことで、どのユーザーでエラーが起きたのかを判別する方式。
エラーメールでは、そのヘッダとボディの形式は基本的に自由であるため、何の手がかりもなくなってしまう。
普通のメールであれば本人が読むものなので、ボディーに書かれたテキストを読めば何とかなるが、機械ではうまく行かない。
そこで、Return-Path を以下の形式にする。
sender+user=user-domain@sender-domain
sender は送信者(メーリングリストなど)の名前。
sender-domain は送信者のドメイン
+user=user-domain は user@user-domain 宛てのメールであることを意味する。
Postfix での MAIL FROM コマンドで XVERP を指定すると、この変換が行われる。
デリミタを指定しない場合
MAIL FROM:<sender@sender-domain> XVERP
デリミタを指定する場合
MAIL FROM:<sender@sender-domain> XVERP=+=
Postfix は、受信時に VERP になっているメールの宛先を解釈して、sender@sender-domain 宛てのメールとして受信することになる。
以下が関連する設定パラメータだが、基本的に全部デフォルトのままでいいはず。
smtpd_authorized_verp_clients
XVERP を使えるクライアントを限定する。デフォルトは $mynetwork (正確には $authorized_verp_clients 経由)
別のサーバーから送信する時に、設定を変えることになるだろう。
authorized_verp_clients (obsolete)
smtpd_authorized_verp_clients を使うべき。
verp_delimiter_filter
verp のデリミタとして受け取ることができる記号
デフォルトは "-+="
変える意味がないのでデフォルトのままで良い。
default_verp_delimiters
VERPで使われる += を別の物に変える。
デフォルトは "+="
変える意味がないのでデフォルトのままで良い。
disable_verp_bounces
yes にすると、複数の受信者を持つ VERP メールに対して、1つのバウンスメールを出すようになる。
デフォルトは no
まず変える意味がないのでデフォルトのままで良い。
ezmlm では no でないと動かない。