非ユークリッド幾何学
作図可能であるというところから、以下の公準が最低限必要とされた。
1. 任意の1点と他の1点を通る直線を引くことができる。(空間の連続性の要請、作図可能であることの要請)
本来はここに、異なる2点間を通る直線は1つしか存在しない、直線は最短距離で結ばれる、というものが含まれるべきだが、暗黙の前提となっている。
2. 有限の直線(線分)を延長して直線とすることができる。(空間の連続性と空間が無限の広さを持つことの要請)
3. 任意の1点を中心として、任意の半径で円を描くことができる。(回転と平行移動で距離が変化しないことの要請)
4. すべての直角は互いに等しいこと。(回転と平行移動で角度が変化しないことの要請)
5. 2直線に他の1直線が交わってできる同じ側の内角の和が2直角より小さいなら、この2直線を延長すると、2直角より小さい側で交わる。(平行線公準)
5つ目の公準である平行線公準が妙に作為的であるため、他の4つの公準から導ける(=独立ではない)のではと考えられた。
平行線公準は他の4つの公準からは導けないことは証明された。
5つ目の公準が成り立たない幾何学があり得て、不整合がないことが発見された。→非ユークリッド幾何学の発見