exedit.txt
AviUtl拡張編集を使うなら一度はexedit.txtを読め
という理念のもと、読みやすくなるよう期待を込めてexedit.txtを書き下した記事です。
知らなかった・忘れていた機能を発見したときはとても楽しいですよ。
exedit.txtってなに?
拡張編集プラグインに同梱されている、由緒正しい公式説明書ですよ。
それでは読んでいきましょう。
/icons/hr.icon
拡張編集プラグイン version 0.92 by KENくん
……の書き直し by Normal@bakegaki
一部文体・表現を改めています。冗長な文章を省略した他、最低限の注釈を入れています
/icons/hr.icon
インストール
解凍したファイルをAviUtl(version0.99k以降)と同じフォルダに入れてください。
AviUtl.exeと同じフォルダにあるpluginsフォルダに入れてもOKです
編集画面
AviUtlのメニューの「設定」から「拡張編集の設定」を✔すると、拡張編集ウィンドウが表示されます。画面上部の目盛りをクリックすると、表示フレームを移動します。スクロールバーやマウスのホイール、Alt+ドラッグで表示エリアを移動できます。
レイヤー
100個のレイヤーがあり、上から下の順にフィルタが適用されます。左端のレイヤー番号を押すと表示/非表示を変更できます。Ctrlキーを押しながらだと「レイヤーの全てのオブジェクトを選択」します。右クリックメニューから下記の操作ができます。
レイヤーのロック レイヤー編集をロック/解除します。
レイヤーの表示 レイヤー上のオブジェクトを有効/無効にします。
レイヤー名の変更
他のレイヤーを全表示/非表示
レイヤーの挿入 ※現状では最下レイヤーを挿入するようになっています。
本当にレイヤー100を持ってきます。普通の用途だとレイヤー100はほぼ未使用だからでしょう
レイヤーの削除
座標のリンク メディアオブジェクトの座標を隣のオブジェクトとリンクさせます。 ※種類や移動方法によってはリンクしません。
上のオブジェクトでクリッピング 上のレイヤーにあるメディアオブジェクトでクリッピングします。 ※描画直前にオフスクリーン描画します。 ※種類や状態によっては反映しません。
シーン
50個のシーンにそれぞれ別々のタイムラインを保持できます。編集画面の左上にあるシーン名を左クリックすると編集するシーンを変更できます。また、右クリックすると現在のシーンの設定を下記のように変更できます。 ※一番上のRootシーンは一部動作が異なります。
シーン名
画像サイズ 未指定ではプロジェクトのサイズになります。
アルファチャンネルあり アルファチャンネルがあるとシーンに透過情報を持たせられますが、フィルタオブジェクトが使えなくなります。Rootシーンでは常にアルファチャンネル無しになります。 ※アルファチャンネルがある場合に一部フィルタでシーン編集時とシーン読込時で結果が異なるものがあります。
ズーム
シーン名の下の目盛りをクリックするとタイムラインの表示スケールを変更できます。Ctrl+ホイールでも、「^」「¥」キー(標準設定)でも変更できます。
メディアオブジェクトの追加
レイヤーの任意の場所で、マウスの右クリックメニューから動画や画像などのメディアオブジェクトを配置できます。
フィルタオブジェクトの追加
レイヤーの任意の場所で、マウスの右クリックメニューからAviUtl本体の各種フィルタプラグインを配置できます。拡張編集プラグインから他のプラグインフィルタを無理に実行しているので、フィルタによっては正常に動かない可能性があります。
次のフィルタは扱えません。 トラックバーが64個を超える、チェックボックスが48個を超える、フィルタの名前が63バイトを超える、拡張データ領域が1024バイトを超える、func_procが無い、特定のフラグを使用している(FILTER_FLAG_*のうち8種)
オブジェクトの移動
オブジェクトをドラッグすると移動できます。オブジェクトの左右端をドラッグすると開始点や終了点の移動ができます。ドラッグ中にカーソルキーを押すと1フレーム単位で移動できます。
オブジェクトの操作
Ctrl+クリック、Ctrl+ドラッグで複数のオブジェクトを選択することができます。Ctrl+Shift+でも同様です。
コピー 右クリックメニューから、またはCtrl+Cでオブジェクトをコピーします。
貼り付け 右クリックメニューから、またはCtrl+Vでコピーしておいたオブジェクトを貼り付けします。
切り取り 右クリックメニューから選択範囲でオブジェクトを切り取りします。
カット&ペーストのカットではなく、AviUtlの出力範囲選択を参照してオブジェクトの一部分を削除するものです
分割 右クリックメニューから、またはSキー(標準設定)でオブジェクトを分割します。
削除 右クリックメニューから、またはDeleteキーでオブジェクトを削除します。
空フレームの挿入 現在のフレーム以降に開始点があるオブジェクトを指定時間後ろにずらします。
元に戻す オブジェクトの変更を元に戻します。Ctrl+Zでも元に戻せます。
選択オブジェクトを複製 AviUtlメニューの「編集」の「拡張編集」から選択オブジェクトを下のレイヤーに複製します。Ctrl+Dでもできます。
オブジェクトの選択 オブジェクトを一括選択します。Ctrlキーを押しているときのみ右クリックメニューから使用できます。それぞれ、全てのオブジェクト、カーソル以降に開始するオブジェクト、カーソル以前に終了するオブジェクトを一括選択します。
中間点を追加 右クリックメニューから、またはPキー(標準設定)でオブジェクトの中間点を追加します。中間点ごとにオブジェクトの値を設定できます。
中間点を削除 右クリックメニューから中間点を削除できます。
グループ化 選択オブジェクトをグループにします。
グループ解除 選択オブジェクトのグループを解除します。
1個のオブジェクトではグループにできませんが、グループから他のオブジェクトを削除することで1個のオブジェクトだけのグループを作ることはできます
上のオブジェクトでクリッピング 上のレイヤーにあるメディアオブジェクトでクリッピングをしてから描画します。設定ダイアログの左上のボタンでも変更できます。 ※描画直前にオフスクリーン描画します。 ※種類や状態によっては反映しません。
カメラ制御の対象 オブジェクトをカメラ制御の対象にします。設定ダイアログの左上のカメラボタンでも変更できます。 ※種類や状態によっては反映しません。
エイリアスを作成 選択オブジェクトの設定内容をメニューに追加し、新しいオブジェクトとして配置できるようにします。オブジェクトの長さや中間点なども保持されます。格納フォルダを指定すると階層メニューにできます。エイリアス設定ファイル(.exa)がexedit.aufと同じフォルダに作成されますので、削除や階層移動をする場合は.exaファイルを操作してください。.exaファイルを編集レイヤーにD&Dすると読み込むこともできます。
長さの変更 オブジェクトの長さを秒数またはフレーム数で指定します。
中間点を時間で均等配置 オブジェクトの中間点を均等に配置し直します。
グリッドの表示
各種グリッド(編集用の補助線)を表示させることができます。
グリッド(BPM)の表示 拡張編集タイムラインにグリッドを表示します。タイムライン側でのGキー(標準設定)でも切替できます。
グリッド(XY軸)の表示 AviUtlメインウィンドウのXY軸にグリッドを表示します。メインウィンドウ側でのGキー(標準設定)でも切替できます。
グリッド(カメラ制御)の表示 メインウィンドウにカメラ制御用のグリッドを表示します。カメラ制御関係のオブジェクト編集時のみグリッドを表示します。
グリッドの設定
各種グリッド線の表示間隔を設定します。Shift+G(標準設定)でグリッドの設定を表示することもできます。
と書いてありますが、Shift+Gでは出てこないみたいです
フレーム領域外の表示
フレーム領域外の領域が見えるようにフレームを縮小表示します。Vキー(標準設定)でも変更できます。
カメラ視点GUIの表示
カメラの視点操作のGUI表示を切り替えます。
選択オブジェクトの追従
表示フレームを移動したときに、選択オブジェクトを移動先にあるオブジェクトに切り替えます。(同一レイヤーが対象)
オブジェクトをスナップ
オブジェクトを移動させるとき、近いものにスナップする(くっつく)ようにします。右クリックメニューからの追加や貼り付けなどの位置もスナップされます。
画像処理を間引いて表示
出力中以外の画像表示で、一部のフィルタの処理を簡略化して、速度優先で描画します。Qキー(標準設定)でも変更できます。 ※対象は放射ブラー、方向ブラー、閃光、凸エッジ、ポリゴン描画
範囲設定
新規プロジェクトで作成している場合のみ有効です。
最後のオブジェクト位置を最終フレーム
現在位置を最終フレーム
オブジェクトの設定ダイアログ
オブジェクトをダブルクリックすることで設定ダイアログを表示・閉じることができます。
右上の+ボタンから各種フィルタ効果を追加できます。Eキー(標準機能)でも追加できます。追加した効果は、右のチェックボックスで有効/無効を切替でき、左の▼ボタンで折りたたむことができます。オブジェクト自身も同様に有効/無効、折りたたみができます。
トラックバーで各種数値を設定できます。また、数値を直接入力することも、数値をドラッグして変更することもできます。数値のドラッグ時にShiftを押しながらだとより細かく変更できます。
Tabキーで現在のフレームにある他のオブジェクトに選択対象を移動できます。Shift+Tabで逆方向に移動できます。
複数のオブジェクトを選択して各種数値、チェックボックス、有効/無効を操作すると、全ての選択オブジェクトに反映します。
トラックバーの名前部分をクリックすると、値の変化方法を指定できます。XY座標などセットの項目は連動して変更されますが、Shiftを押しながらだと個別に指定できます。値の変化方法を定義したスクリプトファイル(.tra)をexedit.aufと同じ階層のscriptフォルダ、およびその1つ下のフォルダに入れると、変化方法を追加できます。 ※同名のスクリプトファイルはフォルダが違っていても複数使うことはできません。 ※スクリプトの詳細はlua.txtを参照してください。
移動無し トラックバーの値を開始点で固定します。中間点の値を設定できません。
直線移動、加減速移動、曲線移動、補完移動 開始点から終了点まで値を変化させます。
瞬間移動 値を開始点で固定します。
中間点無視 中間点を無視して、開始点から終了点まで値を変化させます。
移動量指定 開始点での初期値と1フレームごとの変化量を指定できます。
ランダム移動 左の値から右の値の間でランダムな値を取ります。
反復移動 トラックバーの開始点と終了点に交互に変化します。
変化方法の種類によっては以下のオプションを設定できます。
加速、減速
設定 変化方法に使う値を設定できます。トラックバーの名前部分をAlt+クリックでも設定を表示します。
右クリックメニュー
フィルタ効果の追加 10個までフィルタ効果を追加できます。総トラック数などが「フィルタオブジェクトの追加」と同じ制限を受けます。
フィルタ効果の削除
フィルタ効果を上に移動
フィルタ効果を下に移動
設定の初期化
現在の設定を初期値にする オブジェクトやフィルタ効果を作成するときの初期値にします。設定ファイル(.exc)がプラグインと同じフォルダに作成されます。
現在の設定でエイリアスを作成する オブジェクトやフィルタ効果を別名で追加します。格納フォルダを指定すると階層メニューにできます。エイリアス設定ファイル(.exa)がexedit.aufと同じフォルダに作成されますので、削除や階層移動をする場合は.exaファイルを操作してください。
設定ダイアログの上部ルーラーや移動ボタンで表示フレームおよび選択区間を移動でき、右クリックメニューで以下の操作ができます。
現在位置に中間点を追加
選択区間の長さ変更
中間点を時間で均等配置
色選択ダイアログ
テキストや図形などの色を選ぶときに、色選択ダイアログが表示されます。左側のパレットをクリックすると色を呼び出せます。RGB値やカラーサークルで指定して変更することもできます。スポイトボタンは他のAviUtlウィンドウの色も取得できます。
環境設定
時間表示単位 編集画面や設定ダイアログでの時間の表示単位形式を指定します。
レイヤーの幅 縦幅を指定します。
再生ウィンドウで再生した時にカーソルを連動
カーソル移動時に自動でスクロール
D&D読み込み時に複数オブジェクトをグループ化
ファイルの場所が変更された時にプロジェクトパスから読む 場所が分からないときにプロジェクトのあるパスから読み込むようにします。
中間点追加・分割時に中間の値を反映する トラックバーの変化方法によって反映のしかたが変わります。
中間点追加・分割を常に現在フレームで行う
オブジェクトの端をつまむ時に隣接するオブジェクトも選択
分割時にグループを別々にする
RGB色空間で飽和 明るさの上限を超えた色をRGB色空間で飽和するようにします。新規プロジェクトで作成している場合のみ有効です。
自動バックアップを有効 バックアップファイルは、exedit.aufの階層にbackupフォルダを作成して保存します。バックアップ対象は拡張編集の編集データのみで、AviUtl本体側の編集は保存されません。
バックアップの間隔(分) 最後にバックアップしてから未操作の間はスキップします。動画出力直前は間隔に関係なくバックアップします。
バックアップファイルの最大数
動画ファイルのハンドル数 同時に開く動画ファイル数の上限を指定します。同一フレームで使用する動画がこの数を超えると極端にパフォーマンスが落ちます。
画像データのキャッシュ数 オブジェクトが使用する画像データの最大キャッシュ数を指定します。キャッシュ1つは最大画像サイズの大きさがあるので、小さいデータは1つのキャッシュに複数収められることがあります。キャッシュが不足するとパフォーマンスが落ちたり省略されたりします。画像以外のキャッシュとしても使用されます。
最大画像サイズ フィルタによってはAviUtlの最大画像サイズの設定で制限される場合があります。
シャドウマップサイズ シャドー(カメラ制御)で使用するシャドウマップのサイズを指定します。
新規プロジェクトの作成
拡張編集用の新規プロジェクトを作成して編集できるようにします。拡張編集の編集ウィンドウに動画ファイルなどをD&Dすることでも作成できます。Ctrl+N(標準指定)でも作成できます。AviUtl本体で動画ファイルを開いて編集する場合と異なり、オブジェクトの追加や移動に合わせてプロジェクトの長さが自動で拡張されます。動画の長さを短くする場合は範囲設定で最終フレームを調整するなどしてください。 ※AviUtl本体の追加読み込みや音声読み込みなどで別のファイルを開かないでください。
画像サイズ 動画の解像度をpixel単位で指定します。
フレームレート 小数や分数でも指定できます。最小フレームレートは1fpsです。
音声レート 音声サンプリングレートをHz単位で指定します。
メディアオブジェクトのAVI/BMP出力(RGBA)
拡張編集のメディアオブジェクトのみを描画対象として、アルファチャンネル付きのAVI動画ファイルを出力します。拡張子にBMPを指定すると連番BMP画像ファイルで出力します。音声はありません。RGBA32bitを扱えるAVIコーデックでないと正しく出力できません。解像度、フレームレートは拡張編集での値になり出力ダイアログとは異なります。
AviUtl本体の編集とは別に、拡張編集単独の編集情報で出力できるという感じです
オブジェクトファイルのインポート
オブジェクトファイルのエクスポート
拡張編集の編集データ(.exo)をファイルで保存し、読み込むことができます。.exoファイルをD&Dでも読み込むことができます。.exoファイルをexedit.aufと同じフォルダに入れると、メディアオブジェクトの追加のメニュー項目に追加され、選ぶと空いているシーンに編集データを読み込んでシーンオブジェクトを追加します。
オブジェクトファイルから新規作成
拡張編集の編集データをファイルから読み込んで拡張編集用の新規プロジェクトを作成します。
バックアップファイルから新規作成
自動バックアップしたファイルを読み込んで拡張編集用の新規プロジェクトを作成します。
ショートカットキー
AviUtl本体の環境設定のショートカットキーの設定から、いくつかの機能について変更することができます。
拡張機能
動画ファイル
動画ファイルや連番画像ファイルを読み込みます。AviUtlで読み込める動画ファイルは読み込むことができます。AviUtlの最大画像サイズを超えるファイルは読み込めません。ファイルをレイヤーにD&Dすることでも動画オブジェクトを追加できます。 ※入力プラグインによっては複数ファイルを同時に読み込めない可能性があります。
X、Y、Z AviUtlのメインウィンドウでの操作でも移動できます。ドラッグで上下左右、ドラッグ中にカーソルキーで微調整、Ctrl+ドラッグで選択オブジェクト全て移動、さらにテンキー2468で移動、「/」「*」で回転、「-」「+」で拡大率変更ができます。
拡大率 AviUtlのメインウィンドウでAlt+ドラッグすることでも変更できます。
透明度、回転
再生位置 動画の再生開始フレームを指定します。この値を変化させると、再生速度の設定を無視して再生位置が表示されます。ループ再生時はループの範囲になります。
再生速度 マイナスを指定すると逆再生になります。この値を変化させると、中間点のみで速度が変更され、終了点の設定は無視されます。
合成モード
ループ再生 再生位置の中間点は無視されます。
アルファチャンネルを読み込む 透過情報の読み込みを有効にします。RGBA32bitで開けないファイルは読み込めません。 ※「AVI/AVI2 File Reader」以外の入力プラグインでは読み込めない可能性が高いです。
参照ファイル AVIファイルを設定ダイアログにD&Dすることでも変更できます。
画像ファイル
BMP、PNG、JPGなど(GDI+で扱えるフォーマット)が読み込めます。Susieのプラグイン(.spi)をexedit.aufと同じフォルダに入れると対応する画像フォーマットのファイルも読み込めるようになります。拡張編集の最大画像サイズを超えるファイルはクリッピングされます。ファイルをレイヤーにD&Dすることでも画像オブジェクトを追加できます。
X、Y、Z、拡大率、透明度、回転、合成モード、参照ファイル
音声ファイル
ごめんなさい一旦寝ます。長すぎた!
exeditの機能説明はあと6割残っているのですが、次の記事を書くまでには終わらせていることでしょう……12/14とか。
もっと読みたいという方は更新を待つか、お手元のexedit.txtを開いてください!
12/14追記:書いてませんね?もうちょっと待って