VRChat向けUnityプロジェクトテンプレート作成方法
概要
例えばアバターをVRChat向けにセットアップする場合、 VRCSDK3-AVATAR DynamicBone UTS2 Sunao Shader その他拡張エディタなどなど最初からインポートしておくべきアセットは多数に上ります。通常であればちまちまアセットストアから落としたり、ダウンロードしたunitypackageをインポートしていく手間がかかりますが、予めプロジェクトテンプレートを作成しておくことでその手間が省けます。
プロジェクトテンプレートとは
HUBから新しくプロジェクトを作成する際、以下のような画面が出るはずです。
https://gyazo.com/d834c9b7b4ec40d04051e2820a8c2526
通常であれば3Dを選択してプロジェクトを作成しますが、このリストを見てみると Avatar 3.0 という項目が用意されているのが分かるかと思います。これはわたしが作成したプロジェクトテンプレートで、中に VRCSDK3-AVATAR DynamicBone Sunao Shader が詰まっています。このように、予め各アセットがセットアップされた状態を登録しておき、新規プロジェクト作成の際に一気にインポートしてしまえるのがプロジェクトテンプレートの機能です。
プロジェクトテンプレートを作成する
新規テンプレートの作成はUnity公式でサポートされていないため、作るのがちょっと手間です。
1. 新しいテンプレートのフォルダを作成
まずは新しいテンプレートの場所を確保しましょう。
Cドライブに安直にインストールしている場合は以下のようなパスになります。
C:\Program Files\Unity\Hub\Editor\2018.4.20f1\Editor\Data\Resources\PackageManager\ProjectTemplates
2018.4.20f1 は利用しているUnityのバージョンによって適宜変えてください(つまりこのテンプレートはUnityのバージョンごとに作り直す必要があります…)。
https://gyazo.com/0f9a9a8fc3393d9954cb8bb564ba35e1
ProjectsTemplateフォルダの中身はこうなっています。ここでAvatar 3.0用のテンプレートを作りたいため、 com.unity.template.3d フォルダをコピーして com.unity.template.avatar3 を新たに作りました。
2. package.jsonの編集
では作成したフォルダの中に入ってみましょう。
https://gyazo.com/d12b9a854699af2ef0c142ae12a63ee4
中には色々ファイルやフォルダが配置されていますが、ここではpackage.jsonというテンプレートの設定が書かれているファイルを編集していきます(メモ帳のような自分のお好きなエディタを管理者モードで起動して編集してください※)。
name は作成したフォルダ名と同一にします。ここでは com.unity.template.avatar3 ですね。
displayName はHUBを起動したときに選択項目に出てくる名前です。長すぎても見えないので Avatar 3.0 にしています。
description はテンプレートの説明なので適当に書きましょう。
あとのパラメータはそのままでも大丈夫です。ここまですると、HUBのリストに表示されるようになります。
https://gyazo.com/ddcfa06659018253ff9de6706b1fb0be
次の項でAssetsの中身を構築していきます。
3. Asset類をテンプレートに登録する
新しいプロジェクトを作成していつも通り必要なアセット類をインポートして Show in Explorer でエクスプローラを開いてください。
https://gyazo.com/1c58e49cc3366f390b61db947f13a952
Assetsフォルダを開くと以下の様になります。
https://gyazo.com/d5b5b8627212cad56744e750c7e46458
VRCSDK3-AVATAR DynamicBone Sunao Shaderやシーンフォルダとそのmetaファイルがありますね。これらをまるっとコピーしてください。そして、先ほど作成したテンプレートフォルダの中のAsettsの中身をコピーした内容に置き換えます。
https://gyazo.com/77b2b08fbe8d6adf25fcc3a724dda3c2
これでプロジェクトテンプレートの作成完了です。
試しにこのテンプレートを選択して、新しいプロジェクトを生成してみてください。長い長いHold onが始まるはずです。
お疲れさまでした。
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※管理者モードでの起動はアプリケーションを右クリックして『管理者として実行』を押すことで出来ます