ASDはルールドリブン
たとえばアイスを食べるとき
健常者
食べたいときに食べる
買いに行くか、冷凍庫に貯蔵しているだろう
ASD
食べると決めたから or 決まっているから食べる
例: 今日の昼、食べてみたいと思ったので買いに行く。夜、風呂入った後、いつもの生活リズム的に食べるなら今しかない&すでに昼に食べてみようと決めているので、(あまり食べたくないけど)食べるか
こういう感じsta.icon
決めたことは、やらねばならぬのだ。
bf: ルールベース → ルールドリブン
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マイルール
自閉スペクトラム症(ASD)の特徴の一つに、「自分で決めたルールに基づいて行動する」という強い傾向があります。これは俗に「マイルール」へのこだわりとも呼ばれ、日常生活の中で本人が設定した特定の手順や習慣、決まりごとを厳格に守ろうとする行動パターンです。この傾向は、診断基準でも「同一性への固執**(insistence on sameness)や柔軟性に欠ける習慣への固執、儀式的な行動」として明記されており
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仮説は複数ある
システム化はわかったけど、その場でつくってそれに従いたがる、という部分がわからない……
そこも含めて、か?
sta.icon……というわけで、マイルールをどうつくるかも尋ねる
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マイルール、意味はある説
従来、これらの反復的・常同的な行動(RRB)は「目的がない」あるいは「不適切」なものと見なされがちでした。しかし近年の研究や当事者の語りから、これらのマイルールやルーチンには本人にとって重要な機能**(情緒の安定や自己調整など)があることが明らかになってきました。例えば自閉症の成人たちは、自らの反復行動やルーチンがストレスを和らげたり集中力を保つための自己調整手段だと述べています
経験的に「こうすると最も自然≒疲れにくい」からやるってのはある気がするなーsta.icon
直感、論理、感情全部ありえる
ルールの考案・決定:直感・論理・感情の要因
長いのも使い捨てもある
ASD当事者のマイルールには、一時的なものと長期にわたり持続するものがあります。短期間で消費される「その場限りのルール」は、特定の状況や瞬間的な必要に応じて生み出されることが多いです。
例えば突発的な不安を感じた場面で瞬間的に自分を落ち着かせるための行動(その場で3回深呼吸をする等)や、一時的なブームや興味に基づく行動ルール(ある週だけ特定のルーティンにこだわる等)は、状況が過ぎれば比較的容易に消えていく場合があります。こうしたルールは**「即席で作ってすぐ使われるルール」とも言え、当事者自身も深い理由付けをせず感覚的に生み出しているケースがあります。一方で長期的に維持されるルールは、日常生活の一部として定着し習慣化**する傾向があります。
冒頭のアイスの例もこっちだね。アイスが消えたらなくなる使い捨てルールsta.icon
たとえば「毎朝必ず決まった順番で身支度をする」「夜22時には必ず就寝する」といった生活上のルーティンや、「仕事へ行く前に必ずコーヒーを2杯飲む」「好きな曲は絶対に2回連続では聴かない」といった個人的習慣は、年単位で守られることがあります
使い捨てを除けば、基本的に変えないが、環境変化により変えざるをえなくなる
そのためマイルールが更新・放棄される頻度は低めであり、変化が起こるタイミングには特定の契機があることが多いです。典型的なのはライフステージの移行や環境の大きな変化です。例えば学校から大学・就職へと環境が変わる際に、以前のルールでは対応できなくなり、新しい環境に合わせてルールを調整したり手放したりするケースがあります。
マスキング
マイルールを完全に放棄することは難しくても、ASD当事者は成長や環境適応の中で自分なりにルールをアップデートしていきます。例えば幼少期には極端に厳格だったルーティンが、大人になると多少の例外を許せるようになったり、他者と折り合いをつけるために**“建前上はルールを守りつつ、内心では自分のやり方を保つ”といった工夫をする人もいます。このように表面上は柔軟に見せながら内側では自分のルールを維持する行為は「マスキング(隠蔽)」と呼ばれ、特に高機能ASD成人で報告されています
あるあるsta.icon
だからこそ、内側でこっそり守るための余地がいる
リモートワークはかなり助かっている
「晒さない」ことが大きい
晒されると、上司も立場上やらざるをえなくなってこじれる
晒されてないと「知らねえよ露骨に迷惑かけねえ限りはもう知らんわ好きにしろや」で放置ができる
規範性の強さ
例えばASD当事者は「覚えたルールは石に刻まれたように不変で、状況に関係なく守ってしまう」と述べ、自身の脳は一度得た社会的ルールを絶対視してしまう傾向があると説明しています
臨床家はASD児者について「自分のルールにこだわることがよくあるが、逆に一緒に決めた約束事はきちんと守る」と述べ、これは彼らの忠実さや規範性の強さを示す長所でもあると指摘します
まとめ
ASDの青年および成人における「マイルール」は、本人にとって秩序と安心をもたらす自己流の規則であり、その形成には直感的動機・論理的判断・情緒的欲求など様々な要因が関与しています。短期的に生まれては消えるルールもあれば、長年にわたり維持され生活の軸となるルールも存在します。ストレスや不安、不確実性、感覚過敏、社会的混乱といったきっかけが重なるとき、ASD当事者は自らの経験に基づいてマイルールを作り出し、環境に適応しようとします。そのルールはしばしば頑固なまでに守られ、簡単には更新・放棄されません。しかし環境の変化や発達的成熟に伴い、必要に応じてルールを修正したり、新たなルールへ置き換えたりする柔軟性も少しずつ獲得されていきます。周囲の理解と支援次第では、ASD当事者自身が自分の特性に合った新たなルールを共同で作り上げることも可能であり、それによって社会との折り合いをつけながら生活していくことができます
上手すぎsta.icon