不和は期待値調整の失敗から生じる
ヒトは「裏切られる」ことに対して過剰なストレスを感じる生き物である ヒトは、進化の過程で、裏切りに対する過剰なストレス反応を獲得したのではないかと思うaskyv.icon
群れ行動に適性がある個体を見抜き、それを信頼することに長けた個体が淘汰を生き抜いた
この過程で、群れ行動に適性がないことを示すシグナル(=裏切り行為)に、ストレス反応を発する特性が発達した
「裏切り」は、主観的かつ相対的な概念である
裏切りの判定は、評価者が事前予測した対象者の行動と、実際の対象者の行動との差分に基づいて行われる
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実際の行動が、評価者の予想よりも評価者に不利な場合、評価者は裏切られたと判断する
実際の行動が、評価者の予想よりも評価者に有利な場合、評価者は喜ぶ
すなわち、裏切りの判定は、事前予測された人物像との相対的な評価に基づくものである
「裏切り」は客観的な概念ではない
実際に評価者を利する行為をしていたか、といった客観的事実とは距離のある概念である
「裏切られた」判定をされると社会的なコストが大きい
「裏切った」という評価だけが伝達され、評価者とソーシャルグラフの近い人とのコミュニケーションが困難になる そこで、期待値調整を行う
相手方から見た行動予想を、実際と同じにするか、ちょい下にして安全マージンを設けるようにコントロールする 期待値調整を適正に行えば、「裏切られた」判定をされることはない
約束をしない