首、津田の対決
Ⅰ、p182~
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互いの葛藤、不快を、徹底的に語り合わせる。なぜ全くの他者どうしに言葉のつばぜり合いができるのだろう。
そこには何かの原理、根拠があるのかもしれない。
不快の根源、不快によって繋がり合うことの不快、その根源。
徹底的に闘わせる。この闘いは、決して競争ではない。真正面からの決闘だ。
ついにはどちらかが倒れるか口を閉ざすまでつづく。
あるいは闘いは終わらずに虚体がそこに現れる。
言葉のもつ否定性の、攻撃性の硝煙の残り香、もしくはこごった澱のようなものが。そこに虚体は胚胎する。
というようなことを思うた。
?――首と津田が、与志と首が対立するとして、津田と与志はどうなのか。