若者のすべて
これはフジファブリックの名曲のタイトルであるが、これは言葉としてものすごく興味深い点があると前々から思っていた。この歌詞で歌われているのは、花火のことである。もう少し言えば、ひと夏のエピソードである。つまり、全く「すべて」ではないのである。むしろ、一部なのである。つまり、ある部分を指してそれが全体だと言っているのである。しかし、なぜかこのタイトルがとてもしっくりと来る。ひと夏のエピソードを語ることで、それが若者のすべてだと言われれば、「そうかもな」という気がする。これは花火に限る必要は別にない。例えば、ある一回の飲み会の様子を丁寧に描写して、「これが若者の全てだ」と言われれば、「そうかもな」という気がするだろう。この部分を語ることで、それが全体だということが成立するというのはとても興味深いことである。 はじめ.icon
https://www.youtube.com/watch?v=IPBXepn5jTA