空の話（蒼）

空を見上げると

時々

この世界にはそぐわないほどあまりにも美しすぎて

空は僕たちの住む箱庭に被せられた

一枚の絵なんじゃないかと思う。

僕の見てる空は動かない。

動かなすぎる。

日中は動かなくて、

時々、誰も彼も寝てしまった一瞬だけ、ヒョイッと箱庭の持ち主が絵を外して

中を覗き込む。

その瞬間をいつかこの目で捉えてみたいな。

箱庭の中で踊る人形には無理な話か？

そんな残酷な。

よく晴れた昼の夢物語。