神は死んだ
よくある解釈
「従来の最高の価値の基盤が失われた」
神の腐敗臭
腐敗臭というものは無視できない。あるいは蓋をしてなかったことにするか。
もはや本当は誰も神を信じていない、という事実のことを指す言葉だと思う久住哲.icon 僧侶が「真理」という言葉を口にしただけで、われわれはもう我慢すら出来ない。よしんば誠実さに対しごく控え目な要求しかしないとしても、神学者、僧侶、法王などはひとこと口にするたびごとに間違いを犯すばかりではなく、嘘をついているという事実を、今日われわれはいやでも悟らぬわけにはいかない。――そして彼らにはもはや「無邪気」から、「無知」から嘘をつくなどという勝手は許されていないという事実も、悟らねばならない。僧侶にしてからが、誰でも知っている程度には、もはや「神」など存在しないということを、知っているのだ。「罪人」もないし、「救世主」もないということを。――そして「自由意志」「道徳的世界秩序」とは嘘であるということを。 ニーチェ全集第4巻(第II期)p218