無形の情報と有形の情報
本を読む、何かを勉強する。もっと広く何かを経験する、体験するという時に、そこには無形の情報と有形の情報がある。 有形の情報とは言語化できたり、人に何らかの形で伝達可能な情報のことである。
無形の情報とは言語化できず、人に伝達することが難しい情報のことである。
例えば哲学書を読んだ後に、一生懸命読んだのだけど、何を読んだのかと聞かれたら、何も答えられないことがある。
哲学書の場合、ある程度その書物に習熟しなければ、有形の情報として語ることは難しい。
哲学書を読んだ後に、これこれこういうことが書かれてあったと説明できるためには習熟が必要である。初見ではなかなか難しいだろう。
一方で入門書などの場合は、一回読んだだけである程度、こういうことが書かれてあったという説明ができる。
例えば、大学で哲学を学ぶ学生は、基本的には原典に親しむことが推奨される。
しかし、三日後にある哲学についてプレゼンをしなければならないという時には、現実的に入門書の助けを借りるべきだろう。
必要な情報は無形の情報ではなく、有形の情報だからである。
三日後にアウトプットしなければならない時に、哲学書の原典はあまり助けにはならないだろう。
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