映画館トーチカ
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少し感想を混ぜながら紹介していきます。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)
監督 ジョージ・ミラー
荒廃した世界で愛する人々を奪われながらも、本能的に生きながらえている元警官の主人公マックスの話。
だけど、今作ではマックスはほとんど喋らない。戦いに巻き込まれてはいるけど悪役のボスから認識されることもない。
ストーリーはもう一人の主人公とも言えるフュリオサと悪役のイモータン・ジョーのチェイスで進んでいく。
この映画の面白いところのひとつに世界観の作りこみの徹底さがある。イモータン・ジョーの支配する街の生活や宗教・死生観、資源の少ない中での旧世界の道具の活用の仕方、マックスの心理の動きと、考察を始めるとキリがないほどに作りこみが深い。
ぼくはドはまりして映画館で5回くらい観てブルーレイ買いました。
『ロケットマン』(2019)
監督 デクスター・フレッチャー
エルトン・ジョンの伝記映画。フレディ・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディー』に少し遅れて公開されて陰に隠れちゃった感は否めないけどぼくはこっちが好き(『ボヘミアン・ラプソディー』好きな人ごめんなさいね)。
主人公エルトン・ジョンを演じるタロン・エガートンの演技がすごい!!
笑顔ひとつとっても使い分けがすごいので注目して観てほしい。それに歌のうまさも注目して!
物語もエルトン・ジョンの成功と苦悩、救済が描かれていて泣けるんだよなぁ。ほんと好き。
『ホーリー・モーターズ』(2012)
監督 レオス・カラックス
不思議な映画。主人公は役者と言えばいいのだろうか。しかし、舞台で演じるわけではなく街中でその人そのものになりきる。裕福な銀行家や物乞いの女性、娘を持つ父親、殺人犯などなど、現実世界で様々な人間になる("演じる"というより"なる"という感じ)。
演じる中での苦悩や見るという行為、人生について色々散りばめられた映画。始まりから終わりまで哀愁と不思議な雰囲気に満ちていて刺さる人は結構いそう。
難解と言われるカラックスの映画の中では比較的わかりやすい映画だから好き。
『野火』(2015)
監督 塚本晋也
第2次世界大戦末期のフィリピンでの日本兵の話。
戦争映画とかあんまり好んで観る方ではないですが、評判がいいので名古屋の小さな映画館に観に行きました。
大学の先輩と一緒に観て、終わって開口一番「怖かった」と。
少人数で撮影された映画で流血表現とか加工とか粗い部分も多いけど、それを補って余りある背筋が寒くなる怖さがあった。どこでそう感じたのか確認したいけど、まだ観る勇気がでないでいる……。
『ジョジョ・ラビット』(2019)
監督 タイカ・ワイティティ
こちらも戦争映画だけど舞台はドイツ。10歳の心優しい少年ジョジョが戦争や周りの人々との関わりの中で成長していく物語。
友人や母親、軍人や空想の中のヒトラーと周りの人々は少しコミカルで優しさにも溢れている人物が多い。
そんな中でもジョジョを大きく変えたのは、母親が家の中で密かに匿っていたユダヤ人の少女。ジョジョと少女は敵対関係になるが、頼れるのは空想上のヒトラーのみ!
コミカルに進みながらも戦争はどんどんジョジョの周りにも迫ってくる。このコミカルとシリアスさのバランスが非常によくて、上映中ずっと集中して楽しめたなぁ。
これももう一度観たい映画のひとつ。
『劇場版 遊☆戯☆王 The Dark Side Of Dimensions』(2015)
監督 桑原智
これほど興奮した漫画やアニメの「その後」の映画はないかも……(元々遊戯王好きだからってのもあるけど)。
社長の王様への愛が激しすぎてたまらんね……。以上!!(みんな観て)
『ナイトクローラー』(2014)
監督 ダン・ギルロイ
ナイトクローラーとは報道スクープ映像専門のパパラッチのこと。仕事にあぶれながらも出世欲の強い主人公がナイトクローラーになり一線を、いや二線も三線も越えていく様を描いている映画。
主人公演じるジェイク・ギレンホールの目よ……。やばい人間を演じさせたら右に出るものはいないのではと思ってしまうほどの目での圧がすごい。そして彼が悪事を重ねていって成功を続けていくほど表情が豊かになっていく様の面白さ。
社会にとって不利益を及ぼすような人間が社会の重要な立場になっていく様が恐ろしく面白いね。
『ゴーン・ガール』(2014)
監督 デヴィッド・フィンチャー
誰もが羨むような結婚生活を送っていた夫婦の妻エイミーが突如として失踪して始まる物語。
警察は夫ニックを疑い、メディアの報道はどんどん加速していく。そして、物語はどんどん予想がつかない方へ進んでいく。
この映画ではひとつぼくの大好きなセリフがあって、
ニック「おまえを愛してた。だけど、互いを憎み、互いを支配しようとしてきた。互いを苦しめてきた」
エイミー「それが結婚というものよ」
これがぐっと来てしまったので紹介。
『パラサイト 半地下の家族』(2019)
監督 ポン・ジュノ
第92回アカデミー賞の数多くの部門受賞の話題作。昨今の韓国映画面白いの多いですね~。
貧困層の家族が富裕層の家庭に少しずつ入り込む話なのですが、面白いくらいにとんとん拍子に話が進んでいく。
そして展開はどんどん衝撃的な方へ転んで……。見せ方もまた面白いんだわ……。
ポン・ジュノ監督と主演のソン・ガンホのコンビにはずれないね。
『ドッグヴィル』(2003)
監督 ラース・フォン・トリアー
ある村にギャングに追われている女性がやってきて村人たちがそれを匿う物語。撮影の仕方が独特でセットはほぼなく、家を表すにも床に白い枠線と「誰々の家」みたいな説明書きがされている舞台の上で撮影される。
ストーリーの展開としては、最初は道徳的に女性に接していたけど徐々に関係が変化していって……という感じでラストもぼくは好きだな。
コメント広場
トーチカ.icon『ホーリー・モーターズ』はおすすめですね~。カラックス監督の映画はどこを切り取っても絵になるのでとても良いです