数学における言葉の意味
数学、論理学などの記号と規則で成り立っているような学問における言葉の意味とは何か、というような問題をよく考える。ここでいう言葉とは数学的な記号などではなく文字通りの言葉である。例えば数学のチャート式などをやっていると、言葉による説明がよく出てくる。これは学習者の理解を助けるためである。これは直観的なイメージを利用しているという側面もある。果たしてこのようなことは数学に本質的なことなのだろうか。逆にいえば、一切言葉を用いずに記号のみで数学の命題を伝えることは可能なのだろうか。もしくはこれは数学においては本質的なことではなく、伝達の際に必要とされることなのだろうか。このような記号体系における言語の役割という問題が『論考』にも出てくる。
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