封建制度
1 天子がその領土を諸侯に与え、さらに諸侯はそれを臣下に分与して、各自にその領内の政治を行わせる制度。中国で周代に行われた。→郡県制 2 中世社会の基本的な支配形態。封土の給与とその代償としての忠勤奉仕を基礎として成立する、国王・領主・家臣の間の主従関係に基づく統治制度。また、領主が生産者である農民を身分的に支配する社会経済制度。
「封建制度」という言葉は、封土の下封と軍役義務の交換を行う、領主間の契約関係(「レーエン制度」)を指して使われることもあるが、経済的にいえば、要するに、農民などの生産する経済的余剰のほとんどを、裁判権をもつ領主、つまり貴族たちが握るような社会制度だといえる(『世界システム論講義』)。