実存は内面性を自覚しての生き直し
関係にたいする悲しみや疎外感→関係を生きなおそうとする人間のあり方 12上
内面性は、関係に対する悲しみや疎外感ではなく、これまで生きてきた素朴な直接性からいったん自分を切り離し、自分のほうから世界とのかかわりの意味を了解したい、という思いを抱く。この気づかいに応ずるように、反復が、関係への信頼にもとづく自分と世界とのかかわりを示す。実存は、自分から欲望を自覚し、関係を生きなおす人間のあり方として位置づけられる 21下 実存は、生き直し。
実存とは、素朴な直接性では見失われている関係への信頼というあらゆることがらの意味を、自分自身という場所(内面性)から、かけがえのない相手との関係を反省すること(反復)を通じて、自覚していく哲学的態度 22上
土台となるのは、関係への悲しみや疎外感、そこから生まれる個や主体の自覚。
はじめは、関係に閉じた存在。
ハイデガー 『真理の本質について』では、Ek-sistenzと対比されて、In-sistenzというものが提出されている。 反復によって、関係を開こうとする。
そうすればするほど、それまでの自分が関係に閉じていたあり方が罪として自覚される。そこで更に閉じこもる。
実名キルケゴールは、霊を示す。あなたには関係を開く力がある、と。