ロイ・アンダーソン『さよなら人類』の鑑賞メモ
オブジェクトの配置がイイネ
カメラは固定
3つの死
人々の生活の断片
ドアを空けてあったり、その部屋の向こう側を見せる構図が多いけど、意図はなんだろ
平面透視法?絵画的
この映画は絵画を見ているときの視点
インタビューとか読んだらやはり絵画的であるこだわりがあるらしい
国王、憲兵、馬のシーンはシュールだ
「支払う」側(搾取)はいつも部屋の中にいる?
消費社会?
資本主義社会?
いくつかのシーンで風景が現実に見えなかった。
マットペイント背景を使っているとのこと。
黒人虐殺?
大量の老人(不死?)
人類史
夢 おそろしい夢
神の許しをこわない
人を利用して欲望を満たすのか?
人を利用することは正しいことか?
出勤
この監督は固定カメラでワンシーンをつなげていく独特なやり口だ。
大げさな演技や激しく展開するような演出、劇的なセリフ回しは排している。
重いテーマなはずなのに全体的なムードがユーモアさを持っていて、そこはアキ・カウリスマキ(フィンランド)あたりに近い。二人とも北欧出身という共通点がある。ジム・ジャームッシュやウェス・アンダーソンとなんらかの比較をしてもいいだろう。比較しないけど。
なぜユーモアさが滲み出るのか。それはテンポである。呼吸である。はずしである。みんなが話すテンポと合わせないこと。人を笑わせたいときやリラックスさせたい時には心がけていることだ。会話内容はなんでもいいのだが、通常話されるテンポよりひと呼吸をはずす、スローにする。または謎の沈黙。そのずれは人に奇妙な感覚をもたらすのだが、その感覚がシュールである。ロイアンダーソンの映画にはその奇妙な時間感覚が備わっており、ヒーリング効果すらある。それゆえに時折眠くなる。これは心地よい「ゆらぎ」の話と繋がってくるだろう。
ベルイマンもロイアンダーソンもスウェーデンの監督だ。二人とも神や形而上学を映画のテーマに置いているようだ。