リアルタイム読書会
「リアルタイムで」とは?
一回ごとに読む箇所、読む時間を設定する。それを繰り返すことで目標地点(理想は読み終えるところ)への到達を目指す。
なぜ「リアルタイム」なのか?
参加者各自に準備期間中に課題図書を読んでくるようお願いする場合、準備期間中に読む時間は任意であり、また、開催期間中はその本の総まとめ的な感想や評価を投稿するかたちになりやすい。あるいは特定箇所への着眼。
総まとめ、また、どの箇所に着眼するかというところは、参加者各々の、読書会に参加する以前のいわゆる知性や読解力の差異(「これまで」の差異)が露呈しやすくなるのではないか。それがいわゆる「ハードルの高さ」に繋がるのではないか。今回の「リアルタイム読書会」はその高さを低くするのか否か、それを確かめる実験でもある。これまでの読書会を非難するものではない。
「リアルタイム読書会」はどういうふうに進むのか?
まず今回は、読んでいるあいだにわからないところや面白いところがあった場合、そのつど、読書会開催場所のチャンネルにリアルタイムで報告するよう参加者に求める。それにより、総まとめ的な感想や論評、または特定箇所へ焦点を当てたそれらでは取りこぼされてしまいがちであると思われる、さまざまな箇所に関する躓きや理解を可視化を目指す。とくに躓きの可視化を重視(それ以外の投稿を禁止するものではない)。
つぎに、参加者が各自のリアルタイム躓きや着眼の履歴を見る。それぞれの躓きや理解に関して、可能なかぎり課題読書の文章にそくして意見を交わす。躓きに関しては解決をはかり、理解に関しては可能であればそれが妥当かどうかの検証をする。おおよそこの繰り返しになると思う。
読書における躓き方は千差万別であり、論文やいわゆる入門書における一般的を読んでも、自分が躓いた箇所に関して参考にならないケースが多々ある。それを上述の手続きで可視化、共有し、互いの躓きをフォローし合う読書会を目指す。極端な話、「意見」を出さなくてもよい。わからない箇所を報告するだけでもよい。これはこのアプローチの最大の利点ではないかと思う。自分がわからない箇所をどういう風に周りの人は理解しているのか、その理解の着眼を知ることに専念できる。
各自の躓きは、その躓きを当該書籍のどの箇所からどう解決することができるか(できないか)という問題を提示する問題文としても有意義である。読解のためのアウトプット(とくに躓きの明確化)、アウトプット(さまざまな問いに答える)のための読解、つまりはより良いインプットの定着を目指すために、また、読書会終了以後に『トラブル』を読むときの宿題としても、リアルタイム躓き報告は有用ではないか。恥も外聞も捨てて躓きを晒してほしい。
ふわっとした理解よりも、「これこれこう書いてるのにあれあれあぁ書いてる箇所があり、よくわからない」という上質な無理解は存在する。また、躓きのレパートリーが豊富になれば、「これだけ色んな躓き方があるのか」ということがわかり、そうしたことの把握は、後々の別件での意見交換のさいにも、その意見交換をよりよくするための糧になりうる。「しょうもない躓きだし可視化して共有するに値しない」「読み進めていったら解決するかもだし躓きとか書きたくないし控えよう」といった知性的な自粛は、さらなる知性化のために打っ棄ってほしい。 留意点
・めちゃめちゃ過去レスが流れそう(開催場所を性多様性サロン以外にすべき?)
・ログを検索しやすくするためその日その日の最初と最後にタグをつけるべき?
・「ここわからない」という報告文は、「ここ」がリアルタイムと繋がりが強いため、振り返ったときに、どこのことなのかわからない。そうすると少なくとも報告文は2文は要するだろうか。
すると、各自の読み終わり時間にバラつきができる。報告をたくさん上げてくれる人ほど読み終わりは遅くなる。このあたりの調整をどうするか。
・「ここわからない」ではない仕方での、振り返り時に役立たせるための報告文の書き方は、見本を用意すべきか。あるいは、「p19 リプリゼンテーションとは」と、場所だけ或る程度は明確にしてもらい、振り返り時にわからなさを具体化してもらうか。それだと具体化の入力待ちになるネックがある。
・今回は第1章だけにして、一節一節(だいたい各10〜15頁)にそれぞれ1時間の時間を割り振り、20分は読書タイム、40分を振り返り意見交換に費やすってのもありだ。賑やかになれば延長すればいいし。
・あるいは、リアルタイム読書会と銘打ってはいるが、あらかじめわからないポイントをメモ帳とかに明確化してもらったうえで参加するという予習を全面的に認める。ありあり。そのうえでとりあえずは読書タイムに参加してもらい、リアルタイムでまたは予習してきた人がメモ帳からコピペした躓きを見てあらためて読み直す、みたいなんもできる。予習してきたから手持ち無沙汰、というのは多少は回避できそう。
疑問点、問題点あれば指摘お願いします。
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めちゃ良いと思います。リアルタイムもいいですが、個人的にはこれを非リアルタイムで(あるいはscrapboxとも連携して)やってみたい。つまり、長文の感想だけでなく、疑問点を箇条書きで列挙したものだけでも複数人がぽんぽん投稿すれば、誰かが答えてくれたりして、盛り上がる気がする。