ミュトス
古典ギリシア語
では,歴史的事実の記録に対し
虚構の物語
をさし,アリストテレスの
『詩学』
では
物語を順序立てた劇の「筋」
の意で使われている。
哲学は基本的にはミュトスから離れロゴスに基づく
が,
名状しがたいことを述べる
ため (
ソクラテス以前
) や
論理的思索を偏見から解放する
ため (
プラトン
) ,しばしばミュトスの
比喩
的,
直観
的表現を用いた。
アリストテレスはミュトスとロゴスを区別した
が,
哲学は驚きから始まり,ミュトスも不思議な事柄から成る
がゆえに,
ミュトスを愛する者もある意味で哲学者である
とした (
『形而上学』
) 。近世の
ロマン主義哲学
(なかんずく
シェリング
) や
ニーチェ
はミュトスを
非合理的世界解釈
として再評価した。
ミュトスとは - コトバンク