マズローの段階説とERG理論
日本語の文献では組織学、経営学のモチベーション論などが多く出てくる。
マズロー自体の科学観や思想などの解説がある。
てきとうに見ると、心理学の枠組みを超えて援用、変容しているっぽさがある。
調べてみると、ERG理論によって代替されたという表記が散見される。 欲求階層説の研究は、現在は全く下火であり、それは、Maslowの欲求階層説を修正したとされるAlderfer(1972)のERG理論の出現によるところが大である。Alderfer(1972)では、欲求カテゴリーの種類、数、カテゴリー間の秩序について、Maslowとは異なる枠組みを示し、Maslow欲求階層説とともに実証して、自らの理論の妥当性を示した。単に理論の修正だけでなく、ERG理論自体の妥当性も実証してみせたことから、モチベーション論においては、Maslowの欲求階層説はAlderferのERG理論によって修正されたというのがほぼ定説となっている(e.g. 田尾、1991;二村、2004; Robbins、1996)。――マズローの心理学・科学観 田尾(1991),二村(2004)は日本語文献で、組織っぽい本みたい。
積読がたくさんなのでひとまず買うのはやめる
Alderfer(1972)が本題。この論文によって妥当性を示してERG理論が良いってことになったみたい。
Alderfer(1972)
Alderfer, C. P. (1972). Existence, relatedness, and growth: Human needs in organizational settings. Free Press.
ISBN-13:9780029003909
どうやら書籍?らしく、中身が見つからない。
75ドルで売ってたりする。何?
元の研究成果は下記
Alderfer CP. An empirical test of a new theory of human needs. Organizational Behavior and Human Performance. 1969;4(2):142-175.
概要を機械翻訳に突っ込むと
本研究は、欲求の充足と欲求の強さの関連性という問題に対して、マズローの理論や単純な欲求不満仮説に代わる理論を構築し、検証することを目的としたものである。代替理論は、人間の欲求を存在、関連性、成長(E.R.G.)の3つの概念に基づいており、高次の欲求の出現の前提条件として、低次の欲求の充足を仮定していない。高次の欲求不満が低次の欲求の強さに与える影響に関する命題を含んでいる。マズロー理論、単純欲求不満仮説、E.R.G.理論の予測差の実証的検証は、ある銀行の複数の職階の従業員110名を対象とした質問紙調査によって行われた。その結果、E.R.G.理論がマズロー理論や欲求不満仮説よりも支持される傾向がみられた。(Deepl)
この結果により、現在ではERG理論のほうが妥当そう、ということになってるのだろう。
ほんとかなぁ。これだけが打ち破ったわけではなさそうだが、日本語の実験心理っぽいマズロー研究がみあたらん。
ちなみに、Alderfer氏はコンサルをやって、組織論を実践していったらしい。
肝心のERG理論が何なのかについては別項へ譲る。