ポケモンスナップは動的なパズルゲームである
著者:夜詩痕(Yoruuta Ato).icon
ポケモンスナップとは、ポケモンと呼ばれるキャラクターを定められた路線・コース内で撮影し、その写真で図鑑を完成させることを目的とするゲームだ。ちなみに、この定められた路線・コース内や限られた枚数というのが肝であり、ゲーム的な修練の要素になっている。写真を撮るという実際的な行為を考えれば、角度やどの方面から撮るかというのは無尽蔵に選べるわけだが、そういったことが無尽蔵に選べることは一枚一枚の価値を損ねることになる。この作品ではそこを制限することで良い写真を撮ろうというモチベーションをプレイヤーに持たせている。(昔のテレビゲームでよくある時間のかさまし要素という側面も否めないが) このゲームをプレイしていた私の感覚から考えるに、このゲームは動的で能動性を求められるパズルゲームだ。なぜパズルかといえば、やはり回答(キャラクターの一表情やミッションで求められるシーンになるようにする手段)はひとつだからだ。その回答(ゴール)が複数あり、これをどう見つけるのかはとにかくプレイヤーがアクションを起こすしかない。 たとえば、雪山があるところにリンゴを投げるとその雪山が崩れ、鎌倉内にキャラクターがいるなど。これをステージにある物やギミックをインターフェースからおおよその予測をしてプレイすることになる。
専門用語を用いれば、以前述べたようにゲームの最小単位になりうるパズルゲームと同じ道筋を辿るものの、パズルゲームのように完全情報ゲームではないのだ。ポケモンスナップはPvP(二者以上の存在によってランダム性が生まれるようなゲーム。一般的には対戦ゲーム)なわけではないが、プレイヤーの観察や体験による能動性を求めていることからも、静的で完全情報ゲームであったパズルゲームから動的なものになっていることがわかるかと思う。 ポケモン本編シリーズでも、相手のポケモンのタイプを見た目から当たりをつけて弱点属性をつく遊びがかけひきじみていて面白いのだという考察があったなはるひ.icon
本編はポケモンそのもの、上の雪山の例では環境に対するもの
ポケモンの魅力には豊かな生態系の描写もあると思うので、野生のポケモンが住む環境に焦点があたるポケモンスナップの作りはその良さの拡張になりえるはるひ.icon