プラトンの「高貴な嘘」に対するポパーの批判
カール・ポパーは、プラトンが宗教を崇高な嘘の上に成り立たせようとしていると非難したのである。『開かれた社会とその敵』の中で、ポパーは次のように述べている。「ソフィストたちの破壊的な慣習主義と戦い、究極的には宗教に基づいた精神的自然主義を確立したプラトンを称賛するプラトンの論者たちが、慣習というか発明を宗教の究極的な基盤としたプラトンを非難できないのは理解しがたい」。プラトンにとっての宗教とは、少なくともプラトンがこれらのことを皮肉ではなく真摯に意味していたと仮定すれば、立派な嘘である。ポパーはプラトンの宗教の概念がその後の思想に非常に影響を与えていることを見出している。