パスカルと「気を紛らわすこと」
気を紛らすこと。人間は、死と不幸と無知を癒すことができなかったので、幸福になるために、それらのことを考えないことにした。
すべては幸福追求の欲求のために。
惨めさ。われわれの惨めなことを慰めてくれるただ一つのものは、気を紛らすことである。しかし、これこそわれわれの惨めさの最大のものである。
惨めさから逃れるために気を紛らわすこと。これこそが人間の最大の惨めさ。
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そして私たちの多くは、
われわれは絶壁が見えないようにするために、何か目をさえぎるものを前方に置いた後、安心して絶壁のほうに走っているのである。
いつかは自分の惨めさ、人間の悲惨さや人生の虚しさのようなものに向き合わなければならない。
そういえば、松浪信三郎『実存主義 (岩波新書)』において、「パスカルこそを実存主義の先駆者」と見る向きもあるのだというようなことが書かれていた。
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