デヴィッド・ボウイ『ヒーローズ』のギターリフは
https://youtu.be/YLp2cW7ICCU
ちょっと驚いたことがあって
下の動画のカバーなどでは、E-Bowを使用しているが、フリップ自身はE-Bowは使用していないようだ https://youtu.be/LQ-JXF8tbWE
普通にペロペロギターを弾いても、こんなに音を持続させることは不可能である。
そこで、こちらの記事
読み応えのある内容だが、一応今回はフリップのサウンドについての部分だけ抜粋
「ベース・ラインと重なるギターや、サビ前のメロディ・ラインなど、バッキング・トラックでカルロスが奏でた旋律はいずれも美しさに満ちていた。そのバッキングを録ってわずか1週間後、オーバーダブ作業の開始と共に現れたロバートは、全く別のアプローチでバッキング・トラックに大きな手を加えた。ロバートとブライアンは以前からさまざまなプロジェクトで一緒に仕事をする仲で、ギターをSynthi AKSにつなぎ、ロバートがギターを弾きながらブライアンがSy
nthi AKSを操作するといったアプローチでコラボレーションを重ねていた。2人は「ヒーローズ」でも同じようなセッティングでオーバーダブ作業を進め、だれもがE-Bowを使ったと思うであろう独特のサウンドを作り上げた。あのサウンドは、ロバートがギターのボリューム・レベルとアンプ・スピーカーに対する自分の立ち位置を調整しながらフィードバックをコントロールして得たものなんだ。ギターとアンプ・スピーカーの距離をどの程度に保てば、欲しい音程のフィードバックが得られるかということを研究した上でね。例えば“Aの音ならスピーカーから1.2m離れた位置に立つ”とか“Gなら1m離れた位置に立つ”といったノウハウをちゃんと把握していたわけさ。ロバートはより確実なギターのフィードバック演奏をするため、ノート名を記した定規状の板を持ち込んでアンプ・スピーカーの前の床に置き、それを目安に立ち位置を変えていた。この方法で見事なまでにフィードバックをコントロールし、驚くほど高いレベルの演奏を披露してくれたんだ。ただし大音量で鳴り響く、まるで天から降り注ぐような美しいその旋律は、ロバートのギター・ワークだけによるものではないんだ。ブライアンのSynthi AKSによるエンベロープ操作や、フィルターの調整があったからこそのサウンドでもある。このロバートのギター・パートは、合計3テイク重ねてある。1つのテイクをそのまま使っただけでは、不自然な継ぎ目が生じてしまうからだ。バックに流れる、一度聴いたら忘れられないあの独特で滑らかな多層メロディと、ギターのフィルター・チェンジやフィードバックがそのままでは音同士がけんかしてしまうんだ。しかし3つのテイクを重ねるとそうした不自然さが消え、ギターがバックにスムーズに溶け込むような感じになった。CDで聴けるあのサウンドだ」
これを読むと、どうもフリップはエレキギターの音をエフェクターなどで歪ませた場合に、ギターとギター・アンプが共鳴することによって起きる持続音、いわゆるフィードバックの理想的なコントロールにより、あのサウンドを実現していたようだ。エレキギターを演奏したことがある人は一回はフィードバックを鳴らしたりして遊ぶことがあるが、あれ、自分の立ち位置とアンプスピーカーの距離の測りによって音程のコントロールが可能とは思わんわな フリップとイーノはこの時期めっちゃ仲良かってん、二人でスタジオに籠って、実験的なこと色々やっててんな、たぶんすげー楽しかってん。その手法をボウイのレコーディングにも持ち込んだんやな
Fripp & Eno名義でアルバムも何枚か発表してるんやで
https://youtu.be/1VC6FEfQaO0