スヤード・ヴァーダ
Syad-vada
ジャイナ教では、「すべてのものは多数の性質からなる」という存在論を主張している。これを多面的見解と称するが、これを言語的表現に反映させたものがスヤード・ヴァーダと呼ばれる。 渡辺研二『ジャイナ教』
一つの対象を主辞とし、矛盾関係にある二つの性質を賓辞として述べるとき、七種類の言明が可能であると主張する。 すなわち、「七つの言明の分枝」という意味で、これを七句表示法と呼んでいる。 同上
1、肯定を述べる。
2、否定を述べる。
3、順次に肯定と否定とを述べる。
4、同時に肯定と否定とを述べる。
5、肯定を述べ、次いで同時に肯定と否定とを述べる。
6、否定を述べ、次いで肯定と否定とを述べる。
7、順次に肯定と否定とを述べ、次いで同時に肯定と否定とを述べる。